映画– category –
-
映画と原作から読み解く『ゴッドファーザー』三部作 ~人生を支える第二の父親とは
「世の中はつらいことだらけだから、二人の父親に面倒をみてもらわなければ生きていけない。そんな意味合いから、名付け親(ゴッドファーザー)というものが生まれたのです」ドン・コルレオーネと三人の息子らの宿命を描いた名作の世界観を原作の抜粋と動画で紹介。 -
リメイクの難しさ ~若者に媚びるか、年寄りに忖度するか 映画『ベンハー 2016』
1595年のチャールトン・ヘストン版をリメイクした2016年版は失敗作とも言われるが、制作者のチャレンジ精神とリスペクトが感じられ好感がもてた。リメイクの難しさを綴るコラム『若者に媚びるか、年寄りに忖度するか』と併せて。 -
野獣が『野獣』でいられた時代 ~松田優作の映画『蘇る金狼』
今も松田優作が生きていたら、80年代と同じように人気を博しただろうか。野獣が野獣らしく生きられたのは80年代まで。現代は野獣であること自体が罪である。大藪春彦・原作のハードボイルド映画に関するコラムと作品紹介。 -
リーダーシップとは何か 映画『猿の惑星 : 新世紀(ライジング)』 / 政治とは取捨選択のプロセス
なぜ猿社会のリーダーであるシーザーは長年の友コバの手を離したのか。万人に平等の考えは必ずしも皆を幸福にするとは限らない。政治とは取捨選択のプロセスであるという観点から政治とリーダーシップの在り方を読み解く。コラム『政治とは取捨選択のプロセス』『リーダーに求められる決断力と統率力』 -
悪女 VS キャリアウーマン 事件の印象が証言を左右する 松本清張の『疑惑』
一台の車が埠頭から海に突っ込み、鬼塚球磨子は救助されるが、車内に取り残された夫の白河福太郎は死亡する。前科四犯の毒婦の先入観から、球磨子の犯行という前提の元に裁判が進むが、彼女の弁護を引き受けた佐原律子の鋭い推理により、思いがけない事実が明らかになる。桃井かおりと岩下志麻、二大女優が火花を散らす野村芳太郎監督の傑作。小説と映画の違いを併せて紹介。 -
抜け出す意思のある者だけが抜け出せる 不遇と幸運の境目 映画『8 Miles』
貧困層と富裕層を分ける8マイル境界線の内側で、生活力のないシングルマザーと幼い妹とトレーラーハウスで暮らすラビット。ライムを作る才能に恵まれながらも、惨めな境遇から抜け出す術を持たない。初めてのラップコンテストで敗北しながらも、ノートにライムを書き綴り、本気で8マイルの外に抜け出す意思を固めていく。不遇にあえぐ若者への力強いエールでもある。 -
自己主張にも言葉のスキルが必要 映画『ストレイト・アウタ・コンプトン』
ヒップホップを通じて貧困問題や人種差別を訴え、全米の若者の心を鷲づかみにした伝説のグループ『N.W.A』。早逝したイージー・Eや、ドクター・ドレ、アイス・キューブらの青春模様をスタイリッシュなライブ映像で描く伝記映画を動画・Spotifyを交えて紹介。コラム『自己主張にも言葉のスキルは必要』と併せて。 -
松田優作の映画『野獣死すべし』 荻原朔太郎の『漂泊者の歌』とリップ・ヴァン・ウィンクルについて
松田優作の鬼気迫る演技で知られる『リップ・ヴァン・ウィンクル』の台詞と風俗の場面で流れる荻原朔太郎の詩『漂泊者の歌』を中心に映画の見どころを解説。戦場ジャーナリスト伊達邦彦の狂気をあますことなく見せつけるハードボイルドの傑作。 -
映画『ヒトラーの忘れもの』~地雷の地に埋まる戦時下の愛憎
デンマークの海岸に埋設された大量の地雷撤去を命じられたドイツの捕虜と少年兵。それを監督するデンマーク人のラスムスン軍曹の心情を描く良作。デンマークらしい、詩情あふれる海の風景が非常に美しい作品。 -
紛争ダイヤの悲劇を描く 映画『ブラッド・ダイヤモンド』/ レオナルド・ディカプリオ主演
違法に採掘された紛争ダイヤは正規の販売ルートに紛れて、武装勢力の資金源となっていた。貧困、腐敗、少年兵といった社会問題に正面から挑む見応えのあるアクション・ドラマ。美形俳優レオナルド・ディカプリオの転換期ともなった記念碑的作品を動画で紹介。 -
子育てとは、子供時代をもう一度生き直すこと 映画『ファインディング・ニモ』
「親になるということは、子供の気持ちと、親の気持ちと、両方わかることなんだ」アンドリュー・スタントン監督の言葉をテーマにした子育てコラムを掲載。映画のあらすじと見どころを併せて。 -
最低のクズ映画と酷評されても『ショーガール』が好きな理由
のっけから、吐く・脱ぐ・殴る、オッパイぶるぶるのトップレスダンスに、下品きわまりない、クズ映画で知られるポール・ヴァーホーベンの代表作。主人公のノエミはバイタリティにあふれ、ベガスの女王を演じるジーナ・ガーションもセクシーで魅力的。世間が酷評するほど悪い作品ではないというのが当記事の主張。パワフルなダンス動画をメインに、華麗なるショーガールの世界を紹介。実際に訪問したラスベガスの写真も掲載しています。 -
映画『トワイライト・サーガ / エクリプス』に見るアメリカの性教育 ~エドワードが途中で行為を止めたわけ
世界中のティーンの心を鷲掴みにしたファンタジー・ラブロマンス『エクリプス/トワイライト・サーガ 』で、人間の娘ベラとヴァンパイアのエドワードは肉体的に結ばれかけますが、エドワードはベラの身を想って、途中で行為を止めてしまいます。本作が伝えたかった愛の形と性教育のあり方について綴るコラム。 -
『インデペンデンス・デイ(1996年)』が大ヒットした理由 ~人類の団結に夢を見られた時代
「落ちこぼれが世界を救う」をテーマにウィル・スミス、ジェフ・ゴールドブラムらが好演した前作『インデペンデンス・デイ』から20年後。民族間で対立を深める現代において「人類が一丸となって」のメッセージは遠いものとなった。両作の見どころを紹介。 -
愛と政治のコメディ映画『デーヴ』 ~すべての人に仕事を!
米国大統領のそっくりさんデイブは、愛人と情事の最中に腹上死した大統領の代役を務めるが、持ち前の人柄から国民の信望を一身に得るようになる。だが妻のエレンはデイブが偽物であることを見抜き、芝居も続けられなくなる。爽やかで心温まるコメディドラマの傑作。 -
映画『LIFE! / ライフ』 25番のネガが意味するもの / インスタ世代と自分の目で見る大切さ
失われた25番のネガが意味するもの ベン・スタイラー主演・監督の映画『LIFE』(ライフ)は、不思議な作品だ。 いわゆる感動ドラマではあるが、脚本はいまいち掴み所がないし、お涙頂戴の展開もない。登場人物も、「普通っぽい」役者ばかりで、取り立てて魅力はないし、主人公ウォルターのエピソードもどこまで本当か分からない。最後は禁断... -
映画『イベント・ホライゾン』 美しきSFゴシック・ホラー ~モフィアスの前哨戦
映画『イベント・ホライゾン』は90年代を代表するSFゴシック・ホラーの異色作だ。 『エイリアン』に似たダークな美術に、色形を持たない悪の表象。どこか映画『シャイニング』を思わせるグロ&スプラッタに、王道的な結末。 視聴者の中には「盛り上がりに欠ける」「二番煎じ感が否めない」といった理由で低評価をつける人も少なからずあるが... -
現代に生きるためには、無垢な心がどのような報復をうけねばならないか 映画『シベールの日曜日』
ガラス玉を星のかけらと思い込める感受性は、その星のかけらの鋭い刃先でみずからの心を傷つける。現代の生きづらさの正体と人間の感受性に関する文芸コラム。 -
薬師丸ひろ子&真田弘之の角川映画『里見八犬伝』 80年代エンタメ系時代劇の傑作
薬師丸ひろ子、真田広之、千葉真一、京本政樹、志穂美悦子など、錚々たるメンバーが出演したアクション時代劇の魅力を紹介。夏木マリが全裸で血の池に入浴するなど体当たりの演技が話題を呼んだ。 -
男女平等より、愛が大事 冴えないジャーナリストと大統領候補のロマンスを描く 映画『ロング・ショット 僕と彼女のありえない恋』
容姿も仕事も冴えない独身ジャーナリストのフレッドは、国務長官で次期大統領候補でもあるシャーロットと恋に落ちる。格差恋愛は選挙戦でも問題となり、二人は別れを余儀なくされるが……次代の恋と男女平等の在り方を軽妙に描いたラブコメディ。