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映画『ハミングバード』と償い ~犯罪者は幸福になってはいけないのか
ジェイソン・ステイサムが照れ屋の中学生みたいにポーランド系シスターと可憐な恋を演じる異色のハードアクション。筋肉マッチョながら初めてのキスは純愛全開。心に残る美しいラブストーリー。原題の『償い』に関するコラムと併せて。 -
成就の秘訣は『根気・本気・運気』 フジ子・ヘミングの『運命の言葉』より
波瀾万丈の人生で知られるピアニスト、フジ子・ヘミング氏の著書より名言を紹介。 氏の「正直に生きる」という信条をテーマにしたコラム。 -
映画と原作から読み解く『ゴッドファーザー』三部作 ~人生を支える第二の父親とは
「世の中はつらいことだらけだから、二人の父親に面倒をみてもらわなければ生きていけない。そんな意味合いから、名付け親(ゴッドファーザー)というものが生まれたのです」ドン・コルレオーネと三人の息子らの宿命を描いた名作の世界観を原作の抜粋と動画で紹介。 -
映画『敬愛なるベートーヴェン』と交響曲第9番「合唱付き」~世界で一番幸せな人は初めて第九を耳にした聴衆
難聴に苦しむベートーヴェンと彼を補佐する写譜師アンナの心の交流を描く伝記映画『敬愛なるベートーヴェン』より第九交響曲初演のエピソードを紹介。第九が作曲された背景とシラーの原詩の日本語訳、ドイツ語の読み方、合唱のコツ。「世界で一番幸福なのは初めて第九を耳にした聴衆」というコラム。 -
リメイクの難しさ ~若者に媚びるか、年寄りに忖度するか 映画『ベンハー 2016』
1595年のチャールトン・ヘストン版をリメイクした2016年版は失敗作とも言われるが、制作者のチャレンジ精神とリスペクトが感じられ好感がもてた。リメイクの難しさを綴るコラム『若者に媚びるか、年寄りに忖度するか』と併せて。 -
オルフ作曲『カルミナ・ブラーナ』 Fortuna Imperatrix Mundi おお、運命の女神よ
オルフ作曲『カルミナ・ブラーナ』Fortuna Imperatrix Mundi -おお運命の女神よ の日本語訳とオイゲン・ヨッフム、小澤征爾の名盤を紹介。運命にまつわるコラム、ヴェルディの『怒りの日』と併せて。 -
野獣が『野獣』でいられた時代 ~松田優作の映画『蘇る金狼』
今も松田優作が生きていたら、80年代と同じように人気を博しただろうか。野獣が野獣らしく生きられたのは80年代まで。現代は野獣であること自体が罪である。大藪春彦・原作のハードボイルド映画に関するコラムと作品紹介。 -
リーダーシップとは何か 映画『猿の惑星 : 新世紀(ライジング)』 / 政治とは取捨選択のプロセス
なぜ猿社会のリーダーであるシーザーは長年の友コバの手を離したのか。万人に平等の考えは必ずしも皆を幸福にするとは限らない。政治とは取捨選択のプロセスであるという観点から政治とリーダーシップの在り方を読み解く。コラム『政治とは取捨選択のプロセス』『リーダーに求められる決断力と統率力』 -
”わたし”とは記憶の集積 押井守『攻殻機動隊』が結婚を熱く推奨するワケ
映画『マトリックス』を始め内外のクリエイターに多大な影響を与えたサイバーアクションの金字塔。『人間とは記憶の集積である』をテーマに「わたし」の実存に迫る。生物の進化とは即ち他者との融合であることを、草薙素子の”結婚”から読み解くコラム。『自我は記憶によって形成される / 記憶を変えれば、人格も変わる / 何を根拠に自分を信じるべきか? / 結婚とは「情報と情報の融合」など。 -
悪女 VS キャリアウーマン 事件の印象が証言を左右する 松本清張の『疑惑』
一台の車が埠頭から海に突っ込み、鬼塚球磨子は救助されるが、車内に取り残された夫の白河福太郎は死亡する。前科四犯の毒婦の先入観から、球磨子の犯行という前提の元に裁判が進むが、彼女の弁護を引き受けた佐原律子の鋭い推理により、思いがけない事実が明らかになる。桃井かおりと岩下志麻、二大女優が火花を散らす野村芳太郎監督の傑作。小説と映画の違いを併せて紹介。 -
抜け出す意思のある者だけが抜け出せる 不遇と幸運の境目 映画『8 Miles』
貧困層と富裕層を分ける8マイル境界線の内側で、生活力のないシングルマザーと幼い妹とトレーラーハウスで暮らすラビット。ライムを作る才能に恵まれながらも、惨めな境遇から抜け出す術を持たない。初めてのラップコンテストで敗北しながらも、ノートにライムを書き綴り、本気で8マイルの外に抜け出す意思を固めていく。不遇にあえぐ若者への力強いエールでもある。 -
自己主張にも言葉のスキルが必要 映画『ストレイト・アウタ・コンプトン』
ヒップホップを通じて貧困問題や人種差別を訴え、全米の若者の心を鷲づかみにした伝説のグループ『N.W.A』。早逝したイージー・Eや、ドクター・ドレ、アイス・キューブらの青春模様をスタイリッシュなライブ映像で描く伝記映画を動画・Spotifyを交えて紹介。コラム『自己主張にも言葉のスキルは必要』と併せて。 -
松田優作の映画『野獣死すべし』 荻原朔太郎の『漂泊者の歌』とリップ・ヴァン・ウィンクルについて
松田優作の鬼気迫る演技で知られる『リップ・ヴァン・ウィンクル』の台詞と風俗の場面で流れる荻原朔太郎の詩『漂泊者の歌』を中心に映画の見どころを解説。戦場ジャーナリスト伊達邦彦の狂気をあますことなく見せつけるハードボイルドの傑作。 -
料理も人生も味わって 映画『レミーのおいしいレストラン』
一流の料理人を目指すねずみのレミーはドジな調理師リングイニと組んで素晴らしい料理を創作する。辛辣な料理評論家のイーゴの心を動かしたレミーのとっておきの料理とは。創作と批評に関するイーゴの台詞が印象的な料理ドラマの傑作。。コラム「料理評論家の心をとかした『ママの味』」「素晴らしいものを作り出すために生きている」 -
アニメ『ファンタジア 2000』『すずの兵隊さん』とショスタコーヴィチ ピアノ協奏曲第2番
クラシックの名曲にのせてディズニーのキャラクターが寸劇を演じるアニメ『ファンタジア』の中でも、ひときわ美しい『すずの兵隊』のエピソード。片足の兵隊は踊り子に恋をするが、邪悪なピエロに邪魔されて、窓の外に吹き飛ばされてしまう。アンデルセンの原作とは異なり、ディズニーらしいハッピーエンドが心に残る名作を動画で紹介。 -
芸術とは己の極限を目指すこと 映画『Shine』とラフマニノフ ピアノ協奏曲第3番
幼少時から類い希なピアノの才能を発揮したデヴィッド・ヘルフゴッドはラフマニノフの大曲《ピアノ協奏曲第三番》に魅せられ、猛特訓の末、栄冠を手にする。心を病んだデヴィッドは精神病院に入院するが、ギリアンの愛と支えによって再び舞台に返り咲く。実在のピアニストの人生をベースに美しい音楽を絡めて描くドラマを動画とSpotifyで紹介。コラム『芸術家は自分の魂を削って、創作物を作る』 -
真澄の人生を変えた マイヤ・プリセツカヤの黒鳥とバレエ『白鳥の湖』
有吉京子の『SWAN』を観る ① マイヤ・プリセツカヤの『白鳥の湖』に感動した聖真澄は想いを伝える為にマイやの前で『黒鳥(ブラックスワン)』を踊ってみせる。ロシアの至宝と称えられ、ボリショイ・バレエ団の黄金期を築いたプリセツカヤの黒鳥と白鳥を動画で紹介。『白鳥の湖』のあらすじや上演エピソードと併せて。 -
カルラ・フラッチの『ジゼル』とモスクワの天才少女ラリサ・マクシモーヴァ ~水鳥のようなつま先(ポワント)
有吉京子の『SWAN』を観る(2)ボリショイ・バレエ学校の天才少女ラリサ・マクシモーヴァは京極小夜子にライバル心を燃やし、招待客の前で『ジゼル』の競演を提案する。ラリサの踊る一幕のソロを見て「カルラ・不ラッチ以来の天才だ」と称賛するエピソードを動画で紹介。『ジゼル』の物語と上演の歴史と併せて。 -
バレエ『眠りの森の美女』の物語と見どころ / 体力的にきついオーロラ姫の踊り
有吉京子の『SWAN』を観る(3)チャイコフスキーの名作『眠りの森の美女』の物語と見どころを動画で紹介。オーロラ姫の可憐な演技とは裏腹に、プリマにとっては体力的にきつい演目で知られています。最大の見せ場である『グラン・パ・ド・ドゥ』『バラのアダージョ』『リラの精の踊り』などを紹介。 -
モダンバレエとルシィの『ボレロ』 ~ジョルジュ・ドンとモーリス・ベジャールの魅力
有吉京子の『SWAN』を観る(8) 名振付家ジョージ・バランシンの元でモダン・ダンスに取り組むが、クラシックとの違いに戸惑う真澄に、ルシィは「モダンには感情表現が無いだって? 君はモダンをまったく理解してないよ! モダンほど自分を表現できる踊りはないのに」とモーリス・ベジャール振付の『ボレロ』を踊って見せる。ベジャールの世界を体現した伝説のダンサー、ジョルジュ・ドンの名演を動画で紹介。