SFアクション– tag –
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竹宮恵子の『地球へ・・』が描く先見性 ~コンピュータに判断を委ねる社会
未来社会、人々は日常の些細な判断までコンピュータに委ね、安楽な人生を享受していた。一方、成人検査によって超能力を持つに至った新人類『ミュウ』は人類との共存を目指して地球を目指していた。ミュウの長ジョミー・マーキス・シンと、人間社会の指導者キース・アニアンは運命的な出会いを果たし、最後の対決に挑むが、キースがとった行動は意外なものだった。竹宮恵子の傑作SF漫画とその他の名作を紹介。IT社会と現代人の在り方を問うコラム『インターネットが人の価値観や嗜好も支配する』と併せて。 -
神は言葉なり 映画『ザ・ウォーカー』真理が世界を支配する
世界を支配する『一冊の本』をめぐって、旅人イーライと悪党カーネギーが激突する。イーライの美しい言葉に心ひかれた少女ソラーラは行動を共にするが、カーネギーに捕らえられ、イーライも絶体絶命に陥る。キリスト教の世界観をベースに描く近未来アクションの見どころを画像と動画で紹介。コラム『神は言葉なり~真理が世界を支配する』と併せて。 -
映画『ハミングバード』と償い ~犯罪者は幸福になってはいけないのか
ジェイソン・ステイサムが照れ屋の中学生みたいにポーランド系シスターと可憐な恋を演じる異色のハードアクション。筋肉マッチョながら初めてのキスは純愛全開。心に残る美しいラブストーリー。原題の『償い』に関するコラムと併せて。 -
リーダーシップとは何か 映画『猿の惑星 : 新世紀(ライジング)』 / 政治とは取捨選択のプロセス
なぜ猿社会のリーダーであるシーザーは長年の友コバの手を離したのか。万人に平等の考えは必ずしも皆を幸福にするとは限らない。政治とは取捨選択のプロセスであるという観点から政治とリーダーシップの在り方を読み解く。コラム『政治とは取捨選択のプロセス』『リーダーに求められる決断力と統率力』 -
”わたし”とは記憶の集積 押井守『攻殻機動隊』が結婚を熱く推奨するワケ
映画『マトリックス』を始め内外のクリエイターに多大な影響を与えたサイバーアクションの金字塔。『人間とは記憶の集積である』をテーマに「わたし」の実存に迫る。生物の進化とは即ち他者との融合であることを、草薙素子の”結婚”から読み解くコラム。『自我は記憶によって形成される / 記憶を変えれば、人格も変わる / 何を根拠に自分を信じるべきか? / 結婚とは「情報と情報の融合」など。 -
君も囚われのプレイヤー 押井守の映画『アヴァロン』
凄腕のゲームプレイヤー・アッシュはオンライン戦闘ゲーム『アヴァロン』の深部に入り込み、驚愕の事実を知る。仮想現実を舞台にした作品の魅力を『意識』と『認識』の両面から解説。ポーランド語の主題歌『ログオフ』の日本語訳や作中に登場する小物について画像付きで紹介しています。コラム『アヴァロンと現実社会とメタバース』『君も囚われのプレイヤー』 -
『インデペンデンス・デイ(1996年)』が大ヒットした理由 ~人類の団結に夢を見られた時代
「落ちこぼれが世界を救う」をテーマにウィル・スミス、ジェフ・ゴールドブラムらが好演した前作『インデペンデンス・デイ』から20年後。民族間で対立を深める現代において「人類が一丸となって」のメッセージは遠いものとなった。両作の見どころを紹介。 -
映画『イベント・ホライゾン』 美しきSFゴシック・ホラー ~モフィアスの前哨戦
映画『イベント・ホライゾン』は90年代を代表するSFゴシック・ホラーの異色作だ。 『エイリアン』に似たダークな美術に、色形を持たない悪の表象。どこか映画『シャイニング』を思わせるグロ&スプラッタに、王道的な結末。 視聴者の中には「盛り上がりに欠ける」「二番煎じ感が否めない」といった理由で低評価をつける人も少なからずあるが... -
空襲で黒い雨を降らせ、戦後はお前達の価値観を押しつけられた ~日米貿易摩擦の米国の贖罪 映画『ブラックレイン』
「お前達は空襲で黒い雨を降らせ、戦後はお前たちの価値観を押しつけた」日米貿易摩擦とパッシングの時代、リドリー・スコット監督が日米の違いと日本の文化風習をドラマティックに描くアクション映画の傑作。 -
アイデアはどこからやって来るのか ~大友克洋の『AKIRA』より
アキラとは、絶対的なエネルギー サイバーパンクで有名な大友克洋のアニメ映画『AKIRA』の映画版にこんな台詞があります。 前にリュウが言ってたわ。アキラって、絶対のエネルギーなんだって。 人間ってさあ、一生の間にいろんな事をするでしょう。何かを発見したり、造ったり……。 家とかオートバイとか橋や街やロケット…… そんな知識とかエ... -
そして女の奇跡が始まる 映画『キャットウーマン』/ ~美と若さの思い込みから自由になろう
化粧品会社に勤務するペイシェンスは美容クリームが副作用を引き起こすことを知った為に命を落とす。だが古代エジプトの猫神から超能力を授かり、強く美しいキャットウーマンとなって蘇る。コラム『美と若さの思い込みから自由になろう』 -
Witness Me とMy name is MAX の意味『マッドマックス 怒りのデスロード』
マックスはなぜ名乗らなかったのか。名前の社会的意義から理由を考察。ウォーボーイの決め台詞 Witness Me の真意は何か。そこには儚く命を終える戦士たちの命をかけた矜持があった。ディズニーランドで出会った吃音の販売員と身体の不自由を長所に転じてハリウッドで活躍する人々をテーマに、アメリカ流の自立と自由について語るコラムも掲載。 -
アラン・リックマン 魅惑の悪役『ロビンフッド』と『ダイ・ハード』より
アラン・リックマンといえば「ダイ・ハード」の悪役テロリスト。そして英国アカデミー賞助演男優賞を受賞した「ロビンフッド」のノッティンガム司法官。演技達者でユニークなリックマンの世界を画像で解説。 -
ジェット・リーが熱い リュック・ベッソン監督の傑作『キス・オブ・ザ・ドラゴン』
中国の捜査官リュウは麻薬捜査に協力する為にパリに赴任するが、逆に密売人殺害の汚名を着せられ、仏警察に追われる。ジェット・リーのカンフー・アクションが炸裂する痛快な娯楽サスペンス。インタビュー『enjoy yourself(自分自身を楽しめ』のコラムと併せて。 -
ティム・バートンの『PLANET OF THE APES/猿の惑星』 / コラム『おひとり様の映画列伝』
ティム・バートン監督の続編はオリジナルから逸脱し、ビジュアル重視の演出だった為、賛否両論となったが、重厚な新三部作を生み出すステップとなった。バートンらしいユニークな造形といまだに評価の高いオープニングを動画で紹介。一人で劇場に通い詰めた思い出を綴るコラム『おひとり様の映画列伝』と併せて。 -
ブルーレイ画質が明かす特殊メイクの芸術 『遊星からの物体X』とロブ・ボッティン
ぶちゅぶちゅ、ぬるぬるの特殊メイクで有名なロブ・ボッティンの職人技がようやく明らかになったブルーレイ画質。1982年の公開当時は分からなかったクリーチャーの凄さを動画で紹介。CGに頼らない手作りならではのリアルな質感が印象的なカルトの名作。 -
生命は道を探し出す 映画『ジュラシック・パーク』(1993年) スティーブン・スピルバーグ
化石に閉じ込められた蚊の胎内から恐竜の血液を採取し、現存する爬虫類のDNAと掛け合わせて、恐竜を現代に蘇らせる。夢のテーマパークはコンピュータシステムで完全制御され、絶対安全のはずだったが、巨利に目がくらんだ職員によってシステムが破綻し、恐竜たちが暴走しはじめる。コラム【技術開発と社会的責任】と併せて。 -
泣き虫の殺し屋『ニキータ』女は美しさを利用して成長する
フランス情報機関により、不良娘が一流の暗殺者に教育される。その指導を行うのが名女優ジャンヌ・モロー。『微笑みなさい。知的に見えなくても、相手に好感を与えるわ』『この世には無限のものが二つある。女の美しさとそれを利用すること』のような台詞は若い女性へのエールでもある。女性の成長と切ない恋を描いたアクション&ロマンスの傑作。 -
人間と猿の違いは『No』と言えること 『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』
人間を超える知能を持つに至った猿のシーザーは危険動物とみなされ、動物施設に収容される。飼育館から虐待されたシーザーは『No』と叫び、仲間を引き連れて脱走する。Noは尊い意思表示であり、人間関係を円滑にする魔法の言葉でもある。 -
映画『エイリアン』(1979年) が描く生殖とエロティシズム
エイリアンの造形に秘められた性と生殖のシンボルを読み解く映画コラム。H・R・ギーガーのデザインを中心に、異物としての異星人を描く。
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