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アラン・リックマン 魅惑の悪役『ロビンフッド』と『ダイ・ハード』より
アラン・リックマンといえば「ダイ・ハード」の悪役テロリスト。そして英国アカデミー賞助演男優賞を受賞した「ロビンフッド」のノッティンガム司法官。演技達者でユニークなリックマンの世界を画像で解説。 -
神を笑うなかれ 修道院ゴシックホラーの傑作『薔薇の名前』 ショーン・コネリー主演
ゴシックホラーの異色作。高邁な修道僧ショーン・コネリーと若きクリスチャン・スレーターが厳格な修道院で起きる連続殺人事件に挑む。殺害の理由には中世キリスト教における『笑い』が秘められていた。なぜ僧は笑いを禁じられたのか、笑いと神にどんな関係があるのか、映画のスクリーンショットを交えて解説するレビュー。 -
愛なき評論はアーティストを殺す ~淀川長治氏の映画解説より~
「どんな作品でも、必ず一つは褒めるところがある。その良い所を見つけ出すのが評論家の仕事」。映画評論家・淀川長治氏とTVロードショーの役割に関するコラム。 -
ヤクザは人間ではない 角川映画『キャバレー』とサックスの名曲「レフトアローン」
ミュージシャンが指を切り落とされて「ひどい、あんた人間じゃない(野村宏伸)」「オレはヤクザなんだよ(鹿賀丈史)」でお馴染みの80年代角川映画のヒット作。マリーンの歌うジャズの名曲『レフトアローン』も印象的で、曲だけ憶えている人も多いはず。果てして実際のやくざはどうなのか。親分さんの思い出から綴る。 -
技術を共有すれば世界戦争は防げるのか? 映画『ジョーンの秘密』
ケンブリッジ大学で物理学を専攻していたジョーンは原子力開発の機密に携わるようになる。やがて研究が原爆に使われ、何十万人が命を落としたことを知ると、ジョーンの心に変化が訪れる。ジョーンの主張は正しいのか? 実際に起きた事件を題材とした歴史ドラマ。 -
現代の魔女狩りとキャンセルカルチャー 映画『アダムス・ファミリー 1 & 2』(1991年~1993年)
ブラックユーモアとゴシックホラーが融合したコメディで一世を風靡した映画『アダムス・ファミリー』も、キャンセルカルチャーの嵐が吹き荒れる現代にはとても放映できないというコラム。#1000文字 映画評 -
LGBTの違和感とどう向き合うか 映画『ステージ・マザー』の戸惑いと挑戦
聖歌隊の指揮者メイベリンの元に息子の訃報が届く。息子はドラァグクイーンで、ゲイバーの人気者だった。事実を知ったメイベリンは残された仲間を支え、倒産寸前のゲイバーの再建に力を尽くす。希望を感じさせるステージが印象的なハートフルドラマ。 コラム『エルトン・ジョンのベッドシーンまで見たくない』『問題提起にヒステリックになり過ぎではないか?』『世間はLGBTの当事者ではなく、活動家が苦手』 -
ジェット・リーが熱い リュック・ベッソン監督の傑作『キス・オブ・ザ・ドラゴン』
中国の捜査官リュウは麻薬捜査に協力する為にパリに赴任するが、逆に密売人殺害の汚名を着せられ、仏警察に追われる。ジェット・リーのカンフー・アクションが炸裂する痛快な娯楽サスペンス。インタビュー『enjoy yourself(自分自身を楽しめ』のコラムと併せて。 -
映画『アメリカン・スナイパー』は何のために死んだのか ~米軍のアフガン撤退に寄せて
イラク戦争で活躍した伝説の狙撃手クリス・カイルの活躍を描いた伝記映画。クリント・イーストウッドのメッセージが込められた、米国の葬列のようなエンディングが印象的。アフガン撤退の話題と併せて。 -
優しさは真似できない ~永久不変の価値とは 宮崎駿の『風の谷のナウシカ』
宮崎駿の代表作『ナウシカ』はなぜ世界のスタンダードとなったのか。全編に漂う「やさしさ」から本作の魅力を読み解くコラム。 -
勝者の語る正義に説得力なし 映画『ジョーカー』とホアキン・フェニックスの魅力
病苦と貧困にあえぎながらも笑いを忘れないアーサー。しかし格差の壁は厚く、仕事も失い、だんだん心を病んでいく。壊れざるを得なかったジョーカーの狂気をホアキン・フェニックスが好演。 -
ネットで話題になっても真のヒット作に成り得ない訳(映画・動画編)
作り手が、身内の評価や、機械的に現れる数値や、ネット上でやり取りされる一部の評判だけを見て、「ウケてる!」と思い込むのはあまりに単純。いずれ『映画』そのものが飽きられ、自分が主演の『ヴァーチャルビデオ』が主流になるかもしれない。 -
映画『復活』(RISEN) 復活とは何か ~12人の弟子と信仰の奇跡
イエスが磔刑に処されると、ピラト総督は『復活』を恐れて、百人隊長クラヴィウスに遺体を見張るよう命じる。だが遺体は忽然と姿を消し、イエスが復活したという噂が広まる。クラヴィウスは12人の弟子の後を追い、信じられない光景を目にする。『復活』とは何を意味するのか、12人の弟子の内面に着目した良質な宗教ドラマ。 -
女は強く、賢く ヒロインの源泉 ~リプリーからワンダーウーマンまで
20世紀を代表するヒロイン、シガニー・ウィーバー(リプリー)と、21世紀を代表するヒロインが並び立った2020アカデミー賞授賞式。リプリーはそれまでヒーローの添え物のようだったヒロイン像を覆し、闘う女性の姿を確立した。 -
ティム・バートンの『PLANET OF THE APES/猿の惑星』 / コラム『おひとり様の映画列伝』
ティム・バートン監督の続編はオリジナルから逸脱し、ビジュアル重視の演出だった為、賛否両論となったが、重厚な新三部作を生み出すステップとなった。バートンらしいユニークな造形といまだに評価の高いオープニングを動画で紹介。一人で劇場に通い詰めた思い出を綴るコラム『おひとり様の映画列伝』と併せて。 -
もう二度と飢えに泣かない 映画『風と共に去りぬ』とスカーレットの強さ
Tomorrow is another day (明日に望みを託して)が有名だが、第一部のエンディング、戦争に負けて、初めて人生の苦難を知ったスカーレットが荒廃した大地に立ちあがり、『神様を証人に誓う。もう二度と飢えに泣きません』の台詞も素晴らしい。女性が強く生きること、海外作品を英語で読み解く面白さを紹介。人種差別のキャンセルカルチャーに対する私見も併記しています。 -
主よ 私を平和の道具にして下さい 映画『15時17分、パリ行き』
パリ行きの高速鉄道で起きたタリス銃乱射事件に居合わせた青年三人は小学校時代から落ちこぼれだった。軍人となったスペンサーは自らの役割を見出し、心身を鍛えながら、天の道具として能力を生かせる機会を待つ。キリスト教精神に支えられた青年たちの心の成長と活躍を描く人間ドラマ。コラム『なぜ死ぬことによって永遠の命を得るのか』『天命に生きる意味と信仰の奇跡』『キリスト教精神と無我の境地』 -
何を信じ、どう貫くか リュック・ベンソンの映画『ジャンヌダルク』と正しい信仰心
『現代は信じられるものがない。だから何かを信じぬいた少女を描きたかった』とリュック・ベンソン監督。聖女ジャンヌ・ダルクは本当に神の声を聞いたのか。思い込みの激しい少女、それは傲慢であるという斬新な解釈のもと、劇的に描く歴史スペクタクル。 -
ブルーレイ画質が明かす特殊メイクの芸術 『遊星からの物体X』とロブ・ボッティン
ぶちゅぶちゅ、ぬるぬるの特殊メイクで有名なロブ・ボッティンの職人技がようやく明らかになったブルーレイ画質。1982年の公開当時は分からなかったクリーチャーの凄さを動画で紹介。CGに頼らない手作りならではのリアルな質感が印象的なカルトの名作。 -
国家の安全保障か、ネットの自由か 映画『スノーデン』と『シチズンフォー スノーデンの暴露』
『捜査とは人生に立ち入り壊すものです』テロ防止という大義の下に全く無関係な個人の私生活や思想まで覗き見られていることに疑問をもったスノーデンは香港に逃れ、ジャーナリストにNSA(アメリカ国家安全保障)による監視の実体を暴露する。安全か、自由か、すべてのネットユーザーに疑問を投げかける渾身の社会派ドラマ。