海外文学– tag –
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獣性のままに生きるか、善性に殉じるか イソップ寓話『善と悪』
イエスの言葉を聖なる教えとするなら、イソップ寓話は脈々と受け継がれてきた処世術のようなもの。 岩波文庫いわく『実は、歴史上の人物としてのイソップ(アイソーポス)が作ったと実証できる話はひとつもない、いわば「イソップ風」寓話集であるが、そこには、読み手の立場にょってさまざまな解釈が可能な、実に奥深い世界が展開されている... -
カジミェシ・スモーレンの序文より ~アウシュヴィッツ強制収容所について
【カジミェシ・スモーレンの序文より ~強制収容所について】 カジミエシュ・スモーレン(1920年4月19日~2012年1月27日)は、大事に世界大戦中のアウシュヴィッツ強制収容所のポーランド政治犯で、戦後は、アウシュヴィッツ・ビルケナウ国立博物館の館長として尽力された方です。 公式サイトのプロフィールより。 https://www.auschwitz.or... -
アルトゥール・ランボーの詩集 『地獄での一季節(篠沢秀夫・訳)』より
【詩集『地獄での一季節』について】 アルトゥール・ランボーの訳詩と言えば、小林秀雄の『地獄の季節 (岩波文庫)』がよく知られていますが、私の一押しは仏文学者の篠沢秀夫・訳による『地獄での一季節 Kindle版』。です。 篠沢氏も解説で述べているように、小林訳はあまりに思い入れが強すぎて、「俺様ワールド」みたいな世界観がとっつき... -
今行うか、永遠に成さないか ~ラテン語の名句
海洋小説 『MORGENROOD -曙光』ではビジネスの隠語としてラテン語が登場します。 「今は返事しない方がいい」とか「この件は疑わしい」とか、その場では口にできない事も、ラテン語なら暗号文のように相手に伝えることができるからです。 MIGの経営者であり、仲のいい姉弟でもあるダナとアルも、彼らにだけ理解できる暗号としてラテン語を駆... -
人は二度生まれる。一度目は存在する為に。二度目は生きる為に。
ジャン・ジャック・ルソーの名著『エミール』の「わたしたちは、いわば、二回この世に生まれる。一回目は存在するために、二回目は生きるために」の名言にまつわるコラムと十八歳の旅立ちをテーマにした小説の抜粋。
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