日本では名作アニメとしても超有名な『フランダースの犬』。
だが地元ベルギーではさっぱりらしい。
なぜなら、ネロ少年は十五歳の割に自立心に乏しく(日本のアニメでは子供のように描かれていますが、原作では十五歳の立派な少年です)、“愛犬と一緒に好きな絵の前で野垂れ死に”というのは、余りにお粗末な最後というのが、ベルギー国民の率直な意見だからだそうだ。
貧乏だろうが、泥棒扱いされようが、十五歳にもなれば、自分で人生を切り開き、逞しく生き延びねばならない。それがベルギー国民の価値観だ。
母性の国、日本では、皆がネロ少年の悲劇に涙する。
だが、海の向こうには、それを惰弱と見る父性の国もある。
ちなみにワタシ、タオル一本、洟と涙でおしゃかにしました。
でも「十五歳」という設定には正直ビックリした。
「ネロって、もう大人だったのね」 ──アロア
2000/03/02のメモ書きより
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この「あとがき」が書かれていたのは、確か新潮文庫だったと思うのですが、最新版では別の人のあとがきに変わっているかもしれません。
上記は図書館で借りた時に書いたメモ。