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もう女は愛さない ~同性愛エリートの転落を描いた映画『アナザー・カントリー』
英国の名門校で繰り広げられる学生間の権力闘争は、そのまま英国社会に反映される。野心家のガイ・ベネットは自治会幹部を目指すが、同性愛者であることが発覚し……禁断の魅力を画像付きで解説。 -
君は女性以上の存在 ~青春の葛藤を描く 映画『サタデー・ナイト・フィーバー』
70年代、空前のディスコ・ブームを巻き起こした青春映画の傑作。ダンスの達人でありながら人生の目的を見出せずにいるトニーは、ひたむきに生きるステファニーに出会い、自分の生き方を見つめ直す。ジョン・トラボルタのダンスとビージーズの名曲を動画で紹介。コラム『ひたむきなステファニーと愚かな女アネット』『君は女性以上の存在 : トニーとステファニーの絆』 -
父(夫)の家庭内暴力を描く 映画『シャイニング』
失業中のジャックは妻子を伴って山上の高級ホテルで冬期管理人を務めるが、次第に正気を失い、斧を片手に妻子に襲いかかる。父親の内に潜む暴力性とその発露を恐れる息子の恐怖をシンボリックに描いた心理劇。 -
映画『キング・コング』ピーター・ジャクソン版は映画史に残るのか?
なぜ1976年制作のジョン・ギラー版は不朽の名作となり、ピーター・ジャクソン版はすぐに忘れ去られるのか。役者も特撮も秀逸ながら、詰め込みすぎた感のあるリメイク版。その違いについて解説します。 -
神への回帰と殺してもいい権利 映画『セブン』と七つの大罪
キリスト教における七つの大罪「大食」「強欲」「怠惰」「色情」「高慢」「嫉妬」「憤怒」に基づいて猟奇殺人を繰り返すジョン・ドゥは、社会に害悪をもたらす罪人は死ぬべきだと主張する。殺してもいい権利は存在するのか? 映画の見どころとコラムを掲載。 -
哀愁のジャズとマグナム『タクシードライバー』~雨は人間のクズどもを歩道から洗い流してくれる
雨は人間のクズどもを歩道から洗い流してくれる。奴らを根こそぎ洗い流す雨はいつ降るんだ? マーチン・スコセッシの歴史的名作を画像と動画で解説。夜の香りが漂うバーナード・ハーマンのサウンドトラックも素晴らしい。You Talkin' to Me? や Anytime, Anywhere など、有名な台詞も交えながら、ロバート・デニーロの魅力を熱く語る。 -
生きる希望と優しさと 映画『バグダッド・カフェ』 / 主題歌『コーリング・ユー』(歌詞あり)
伴侶を失い、生きる希望もなくした二人の女性が砂漠のカフェで交流を深め、再び幸せを見出す物語。世界中で愛される主題歌『コーリング・ユー』と、この曲を一躍有名にした映画を動画とSpotifyで紹介。 -
女は鷹に、男は狼に ~悲劇の恋人達の奇跡を描く恋愛ファンタジー 映画『レディホーク』
陽が昇ると女は鷹に、夜になると男は狼に変身してしまう。大僧正の呪いによって引き裂かれた恋人たち悲劇を美しい筆致で綴る原作本と映画の見どころを動画で紹介。ルトガー・ハウアー、ミシェル・ファイファー、マシュー・ブロデリックの演技も素晴らしいファンタジー映画の元祖。 -
どんな恋も9週間半で終わる 映画『ナインハーフ』 / コラム『潔さこそ、大人の女の証し』
恋人たちの9週間半を描く官能映画の傑作。公開時はエロティックなラブシーンが話題となり、ミッキー・ロークとキム・ベイジンガーも大人気となった。80年代を代表するポップスアーティストの楽曲も素晴らしく、見どころを動画とSpotifyで紹介。恋愛コラム『潔さこそ、大人の女の証し』と併せて。 -
愛する女を箱詰めに 映画『ボクシング・ヘレナ』が描く性と所有 /『エニグマ』サッドネス
女性恐怖症から性的不能となった外科医ニックは愛するヘレナを振り向かせる為、手足を切断して自宅に閉じ込める。最初は拒否していたヘレナも心を開くようになる。【コラム】性は心と体の結びつき~性的不能でも優しく尽くせば。ラブシーンに使われていたエニグマの『サッドネス』と併せて。 -
老兵は死なず、ただ消え去るのみ 映画『グラン・トリノ』と年寄りの居場所
年老いて社会からも家庭からも居場所を失ったウォルトの前に現れたのは、移民でモン族の心優しい青年タオだった。ヤングマフィアに絡まれるタオを救うべく、ウォルトがとった行動は意外なものだった。世代間ギャップと高齢者の心情を描いた良作。コラム「ウォルトはナルシストなのか? 居場所を失った老人と再生」 -
大女優・三田佳子の名演が光る 薬師丸ひろ子の映画『Wの悲劇』(1984年)
角川の高校生アイドルから大人の女優へ成長を遂げた薬師丸ひろ子の記念碑的作品。大女優の愛人スキャンダルと舞台劇『Wの悲劇』がシンクロし、絶頂期の三田佳子の迫真の演技に目が釘付けになる。「好きな芝居を作るため、女使いませんでした?」「顔ぶたないで。私、女優なんだから」などの名台詞を画像付きで紹介。 -
サイキック少女と毒親の破滅を描く 映画『キャリー』(原作スティーブン・キング)
狂信的な母親に支配される娘の悲劇を描いたホラー仕立ての青春ドラマ。心優しいキャリーは学校で酷いイジメに遭いながらも幸せを夢見てプロムに参加する。だが彼女を妬む級友の仕業で血みどろに。キャリーの怒りが爆発し、プロム会場は地獄絵と化す。 -
映画『ターミネーター』 ~機械は人間に近づきすぎると終末(ターミネイト)を選ぶ
未来から送り込まれたターミネーターが英雄の母となる女性の抹殺を試みる。斬新な設定とシュワルツネッガーの迫力で一世を風靡したシリーズの魅力と、【科学コラム】 ターミネーターの足音が聞こえる ~コンピュータは心を学ぶのか。 -
世界を救う第五の要素 映画『フィフス・エレメント』 & エリック・セラの『Little Light of Love』
世界を救う「五番目の要素」とは何なのか。超人的な能力をもつ美女リールーと元特殊部隊のTaxiドライバー、コーベンの活躍を描く新感覚のSFアクション。エリック・セラの主題歌も印象的なリュック・ベッソン監督の傑作。 -
人類滅亡と昭和の男社会 ~女性の皆さん、子供を産んで下さい 映画『復活の日』
生物兵器MM-88を強奪したテロリストの小型飛行機が雪山に墜落し、容器から漏れ出したウイルスが雪解けと共に爆発的に増殖を始める。人類滅亡の危機に瀕して、最後の希望は、ウイルスが無力化する南極に取り残された人々だった。興行的には大コケだった角川最後のSF大作について女性の視点から解説。 -
スネーク・プリスキンにカルトな愛を捧ぐ ~映画『ニューヨーク1997』(ジョン・カーペンター)
1980年代に製作され、今なおカルトな人気を誇る『ニューヨーク1997』。「スネークと呼べ」が決め台詞の犯罪の帝王をカート・ラッセルが好演。B級感あふれるセットとカーペンター感得が自ら手掛けたチープな音楽が味わい深いカルトアクションの魅力を紹介。 -
映画『マトリックス』が本当に伝えたいこと ~君は心の囚人 / What is MATRIX 英語で読み解く
仮想現実を舞台にしたサイバーアクションで知られるが、本質は心と世界の関わりをテーマにした哲学的な作品。私たちが「自分」や「世界」と捉えているものは自身の思い込みが作り出したイメージに過ぎない。You are the prisoner of you mind (君は君の心の囚人) -
【短編】沈める寺 ~ドビュッシーの名曲より
短編『沈める寺』 一人の男が、湖のほとりにたたずんでいた。 彼は、ひと月ほど前から、湖の近くのホテルに滞在していた。そして、夕暮れになると、こうして湖のほとりに立ち、何時までも動かぬ水面をじっと見つめているのだった。 彼が何者で、何のために湖を見つめ続けているのか、知る者は一人としてなかった。 だが、同じホテルの客の一... -
好きなバッグの為に破滅するのも人生 ~池田理代子の人生相談より
数年前、ある大手新聞に、漫画家の池田理代子さんの人生相談のコーナーがありました。 漫画さながらの劇的な人生を送ってこられた理代子先生だけあって、その回答も非常に個性的。 ありきたりの「正答」ではないところに魅力を感じます。 中でも印象に残っているのが、浪費癖のある若い女性のお悩み相談。 『私は高級ブランドバッグが大好き...