名曲『アクエリアス ~輝く星座』 未来に輝く「水瓶座の時代」

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名曲『アクエリアス ~輝く星座』と映画『ヘアー』

作品の概要と動画

フィフス・ディメンションのヒット曲『アクエリアス ~輝く星座』(Aquarious〜Let The Sunshine In)は、ブロードウェイ・ミュージカル『jヘアー』の挿入歌をメドレー形式にアレンジしたもので、1969年、グラミー賞最優秀レコード賞を獲得した。

ベトナム反戦映画としても知られる『ヘアー』は、召集令状を受け取った若者クロードと、自由を謳歌する70年代のヒッピー達の関わりを描いた青春ドラマで、ミシェル・フォアマン監督によって映画化されている。

わけても有名なのが、セントラルパークで黒人女性が熱唱する『アクエリアス』だ。

ヒッピー文化を象徴するロック・ナンバーでありながら、宇宙的な広がりを感じさせ、さながらセントラルパークに降臨した巫女のようである。

急速に工業化が進む70年代において、彼らだけが異質な存在で、宇宙のエクスタシーと同化したような印象だ。

しかしながら、この映画に登場する70年代のヒッピーが、社会の根幹となる秩序を破壊し、後先顧みない享楽主義と利己主義を持ち込んで、現代の若者から「老害」「格差社会と貧困をもたらした永久戦犯」のように非難されているのも興味深い。

ちなみに、星を散りばめた女性のヘアスタイルは、オーストリア皇妃エリザベートを意識したものだろう。

歌詞で歌われるように、馬鹿げた世界が一日も早く終息し、より高次で、人類愛に満ちた社会が訪れることを心から願う。

フィフス・ディメンションのPV動画。ちなみに、The 5th Dimension は、五次元のこと。四次元をはるかに超えるらしい。

『アクエリアス』の歌詞と日本語訳

歌詞は次の通り。

When the moon is in the Seventh House
And Jupiter aligns with Mars
Then peace will guide the planets
And love will steer the stars
This is the dawning of the age of Aquarius
Age of Aquarius
Aquarius!
Aquarius!

Harmony and understanding
Sympathy and trust abounding
No more falsehoods or derisions
Golden living dreams of visions
Mystic crystal revelation
And the mind’s true liberation
Aquarius!
Aquarius!

When the moon is in the Seventh House
And Jupiter aligns with Mars
Then peace will guide the planets
And love will steer the stars
This is the dawning of the age of Aquarius
Age of Aquarius
Aquarius!
Aquarius!

月が第7宮に入り 木星が火星と直列するとき
そのときこそ、平和が諸々の惑星を導くことだろう
そして愛が星々の舵を取るのだ
いまは水瓶座の時代の夜明けのとき

水瓶座の時代だ
水瓶座、おお水瓶座よ

調和と理解と
共感と信頼が満ち溢れる
インチキやバカげたものはもうおしまい
ヴィジョンに溢れた光り輝く生の夢
神秘的な透徹とした黙示
そして心の真の解放

水瓶座の時代だ
水瓶座、おお水瓶座よ

陽の光を
太陽の輝きを差し込ませよう
陽の光を入れるんだ
太陽の輝きを
陽の光を入れるんだ
太陽の光が差してくるぞ

日本語訳 komasafarina
(サビの部分だけ、私の好みに変えています)

komasafarinaさんが素晴らしい訳を付けておられたので、そのままお借りしました。
『ヘアー』という作品が制作された背景も詳しく紹介されていますので、参考にどうぞ。
Aquarius / Let The Sunshine In

amazonの商品解説。

フィフス・ディメンションの名アルバム『輝く星座(アクエリアス)』は、もとをたどればアマデウスの名を同名の映画で世間に知らしめた監督ミロス・フォアマンが生みの親といえる。ジェームズ・ラドー、ジェローム・ラグニ作詞、ガルト・マクダーモット作曲の画期的なミュージカルをフォアマンが映画化した『ヘアー』(1979年)は、時期的には『カッコーの巣の上で』と『アマデウス』(いずれもフォアマンが監督し、アカデミー賞に輝いている)の間に作られた。
評論家の評価は分かれ(ジーン・シスケルはその年のベスト・フィルムと評した)興行収入もぱっとしなかったためか、世間から忘れ去られていった。しかしこの映画は見事なまでに1960年代をよみがえらせてくれるのである。

『ヘアー』は色鮮やかに彩られたカウンターカルチャー(反体制文化)の世界を再現してみせる。
カウンターカルチャーが打ち砕くべき敵としてとらえたもの、それはベトナム戦争だった。
監督並びにデザイン担当チームは観るものに迫ってくる映像を作り出し、流れるような動きのオープニングではヒッピーの集団が、警官が、さらには警官の乗っている馬までが「アクエリアス」のおなじみのビートに大いに乗りまくる。

セントラル・パークを根城にするヒッピーたちのリーダー、バーガー(このバーガー役でトリート・ウィリアムズは初めて主役を射止めたが、彼のキャリアではこの役が最高だといえる)は、徴兵されたクロード(ジョン・サヴェージ)を仲間に入れてやり、ニューヨークを案内し、これぞ60年代だという最先端のシーンを味わわせてやる。

今回の新たな録音はたいへんすばらしく、ハイライトはシカゴのメンバー、ドン・ダカスが披露するタイトル曲「ヘアー」である。バーガーが歌うレジスタンス・ナンバーに「アイ・ガット・ライフ(生きてるんだ)」とあるとおり、感動的に高らかに歌い上げられる最後の曲「レット・ザ・サンシャイン・イン」にいたるまで、この映画はまさにいのちのある作品となっている。
(Doug Thomas, amazon.com)

ヘアー [Blu-ray]
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『ヘアー』のサウンドトラックはSpotifyでも視聴できます。

【占星術コラム】 『水瓶座の時代』とは

占星術でも、『21世紀より水瓶座の時代』と言われているが、それについては、人気占星術家のマドモアゼル愛先生が次のように解説されている。

月刊誌ミスティ「水瓶座時代」特集

水瓶座時代とは地球自転がもたらす歳差現象の軸が2100年ごとに1サイン動くという気が遠くなるような周期のことで、現在は魚座の最後にある。

最後といっても逆行している駒振り現象なので今は魚座のはじめにあり、もうすぐ水瓶座に逆行して入る。イエスが言った人の子の時代は水瓶座エイジを差している。

大きな流れに沿ったものは紆余曲折があっても結局は伸びていく。
今ほど目先の状況に左右されない大きな流れに沿ったスタンスをとることが重要だと思う。

時代が変わる、大激変の時代……などといわれて久しいが、その根本にはこの歳差現象の大きな変化があるのだ。

連日のように暗いニュースが流れ、将来はもっと悪くなるように思われているふしがあるが、果たして本当にそうだろうか。

私はむしろ、人類は少しずつ進歩し、世界中が戦火で包まれるような野蛮な時代に逆戻りすることはないと考えている。

その過程で、誤った出来事は何度も繰り返されるかもしれないが、地球規模のスケールでは良い方に向かっている、と。

産業革命、情報革命ときたら、次は意識革命。

もうすでにインターネットを介して個と社会の関わり、流通、ビジネス、技術開発、etc……人間関係まで変わりつつある。

この先に、SF作家が描いたような、「世界政府」「宇宙植民」「惑星開発」みたいなものが待ち受けているとしたら、それが実現する頃には、私たちの知っている社会の仕組みやライフスタイルはもちろん、生と死の概念すら、まったく違ったものになっているだろう。

そんな未来人から見れば、私たちの時代など、なんと未熟で、野蛮だったのかと回想されるに違いない。

2020年、現在。

私は、物理的な破壊よりも、内的な破壊に危機感を抱いている。

物理的な破壊というのは、大型兵器が使用されて、焦土と化すような破壊ではなく、孤独や怒り、劣等感や被害妄想といった、内面の破壊である。

それは肉体的な死こそもたらさないが、怨念が極限に達すれば、暴力や自死といった極端な形で現れ、結果的に人の命を奪うので、決して軽視することはできない。

一方、利益追求においては、ますます人間の価値は軽くなり、それもまた人間関係や共同体の破壊をもたらすだろう。

人類はまた新たな戦争の時代に突入する。

砲弾が飛び交う災禍ではなく、デマと罵倒にまみれた、情報禍である。

今後いっそう、人間としての質が問われるとしたら、『水瓶座の時代』に求められるのは、正義よりも、本物の知性かもしれない。

水瓶座の女

ポカリスエットよりアクエリアス

私は小学生の頃から水瓶座であることに誇りをもっていて、高校時代には、本格的なホロスコープを作成し、惑星が象徴する意味や未来について調べたりしたものだ。

占星術的に言えば、私の人生を導き、パーソナリティを形成しているのは、「射手座の月と上昇宮」で、突然、海外在住になったのも、その影響かと思ったりするが、それでも水瓶座の恩恵は計り知れない。

人にはしょっちゅう【奇人・変人・水瓶座】とからかわれたが、「労せずして個性的」というのは、今の時代、非常に重要だからだ。

第一、『アクエリアス』という言葉の響きからして、美しいじゃないですか。

だから、イオン飲料を買う時も、ポカリスエットではなく、アクエリアスを選ぶ。

味は確かに、ポカリの方が上だと思うが。

『アクエリアス』との出会い

ところで、私が『アクエリアス』という言葉を知ったのは、70年代の歌謡番組がきっかけだ。

NetflixもYouTubeもない時代、アイドルを目にする機会といえば、歌番組ぐらい。

チャンネルをひねると、山口百恵やキャンディーズや西城秀樹や郷ひろみがキンキラキンの衣装に身を包み、客席の黄色い声援を受けながら、歌ったり、踊ったりしていた。

そんな中、NHKが企画した歌番組は、誕生日を元に春夏秋冬のチームに分かれ、歌唱を競い合う画期的なものだった。

それぞれが季節にちなんだ歌曲を披露していたが、冬チームが歌ったのが、『アクエリアス ~輝く星座』だった。

さびの部分で繰り返される「アクエリア~ス、アクエリア~ス」という言葉の響きが美しく、何の意味かと思い巡らせていたら、姉貴が『水瓶座』のことだと教えてくれた。

以来、私の中で『アクエリアス』という言葉は特別な響きになり、いつか訪れる『水瓶座の時代』に期待せずにいられなかったもの。

あれから数十年の歳月が過ぎ、いよいよ『水瓶座の時代』が到来したが(占星術的には2021年より)、子供心に描いた夢は叶いましたかと問われたら、半分はYESで、半分はNOだ。

何故なら、地上はいまだに混沌として、憎悪と利欲が渦巻いているからだ。

こんな時代に「個の時代が来た」と暢気に言える人は、あまりに社会を知らないのではないか。

個々の力が発揮できるのも、社会に余裕があればこそ。

社会の基盤が崩れたら、個性だの、生き甲斐だの、言っておられなくなる。

基軸を無くした惑星みたいに、我々の社会も、右に行きかけては左に引っ張られ、左に寄っては右に引き戻され、訳も分からず迷走するだけ。

個が輝くどころか、生存さえ危ぶまれる状況に陥っている。

我々の様を見れば、さしものジュピターも愛想を尽かすのではないだろうか。

だとしても、心ある人間は、上を向いて歩こうではないか。

なぜなら、我が守護星は、どんな時も天頂に向かって、明るく輝いているからである。

加筆 2020年6月18日

ベトナムへ行く前に残されたわずかな時間を楽しもうと、ニューヨークにやって来たクロードが出会ったのは自由奔放なヒッピーたち。
「生きているのだもの、笑いもするさ」――ピュアな心情を高らかに謳う彼らから、本当に大切なものをクロードは感じ始める……。
ヒッピーなお兄さんやお姉さんのことは、私の記憶にもうっすら残っています。
近所の美大生のお兄さんの髪の毛が肩につくほど長かったり、ジーンズの裾が袴みたいに広がっていたり(ベルボトム)。
お姉さんのブラウスの柄もペイズリー模様をぐるぐるに巻いたみたいにサイケやったな~と。
私には得体の知れないヒッピー文化ですが、あの年代にしか生きた者にしか分からない共感があるのでしょうね。
この私のバブルの思い出のように……。

初稿 2008年11月24日

誰かにこっそり教えたい 👂
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