小説を書くことの最大のメリットは神の視点が身に付くことです。
作者は登場人物に苛酷な体験をさせます。
失恋、失業、災害、対立。
でも最後には何もかも上手く行くことを知っているから、安心して書けるんですよね😁
良い人には納得の結末。
悪人には悪業にふさわしい結末があります。
神の目から見れば、人生も同じと思います。
次の辻を曲がれば、そこに幸せがあり、新たな展開がある。
そこに辿り着く前に諦めたら終わりだと。
最愛のキャラに苛酷な運命を背負わせることもあれば、理不尽な結末に苦悩することもある。
でも神の目から見れば、結末は大きな意味を持たない。
それよりも当人が必死に生きて、何かを悟って、それを周りにも還元してくれたら(小説の場合は読者)、十分に価値が有るんですよ。
当人には一生分からないかもしれないけど、神は知っている。
演劇も、何人もの人生を生きられるかもしれないけど、小説も同じ。
いろんな人の人生を経験して(悪人も含む)、自分と完全に同化するところまで行くと、人間、社会、人生といったものの本質がちょっと垣間見えたりするんですよね。それが一番面白い。
旧約聖書の世界です。
神の視点に立てば、何人も自分の運命を嘆くことはないし、意味の無い存在もない。
それぞれに役割があり、人智を超えたシナリオがある。
それ故に、世界も続いて行くのです。