過去を清算し、再出発しよう ~「やるべきこと」をやらないと、自分を尊敬することはできない

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やり残したことが気になってしようがない人へ

このページを開いたあなたはいま、やり残したことを片づけなければならない時期にきています。

やりかけのこと、途中のことがあれば、それが何であれ、さっさと終わらせてください。きちんと片づけないかぎり、いまの彼との関係をこのまま続けることはできませんし、新しい恋人との出会いもありません。

「やり残したこと」は、何年も前のことかもしれませんし、一ヵ月前のこと、あるいは昨日のことかもしれません。なぜ「やり残した」のかといえば、そのとき、あなたはきちんと対処しなかったのです。しかも、いまだに、あなたにはその自覚がありません。それを見なかったことにしたり、心の奥にしまい込んだりして、そんなものは端から存在しなかったかのように過ごしているのです。

しかし、そのような状態では、前を向いて次の一歩を踏み出すことができません。過去に足をとられて、前進することができないのです。

やり遂げていないこと、やり残していることは、いつのまにか私たちのエネルギーを吸いとります。いまの生活の中に、目に見えないやり方で侵入してきます。それはまるで、キッチンの流しに生ゴミをためたまま、ゴミなどないような顔をして料理を続けるようなものです。生ゴミが増えれば増えるほど、いくらゴミなどないようなふりをしても、悪臭が漂いはじめます。料理を続けるのがむずかしくなります。そして、気がついたときには、すべてが雑菌に汚染されているのです。

以前交際していた相手への未練がまだあなたの中に残っており、それがいまの彼との間でわだかまりとなっている場合もあるでしょう。

あなたには、彼に謝らなければならないことがありませんか?

彼に隠しごとをしたり、嘘をついたりしてきたことがありませんか?

あるいは、あなたが彼に対してずっと腹を立てていることは何でしょう?

いまこそ、真実と向き合ってください。言わなければならないのに、伝えていないこと――昔の怒り、傷、希望、夢を胸の奥から引っ張り出し、埃を払いましょう。そして、彼にはっきり伝えてください。

ただし、やり残したことを片づけるのに、他人を巻き込んではいけません。必ず、あなた一人でやり遂げてください。あなた一人でしかできないのですから。

やり残したことをする。しなければならないことを片づける――そのとき初めて、あなたは過去から自由になれるのです。

出典 : 過去を清算し再出発する ~やり残したことが気になってしようがない人へ 『恋に揺れるあなたへ 56の処方箋』より

「やるべきこと」をやらないと、自分を尊敬することはできない

誰の人生にも、(やりたくないけど)「やるべきこと」は存在します。

学校に行く。

仕事をする。

生計を立てる。

生活を管理する。

時に手抜きすることはあっても、多くの人は、何とかやり遂げようと努力するのではないでしょうか。

ところが、現実から目を背け、つらい事から逃げ回っていると、積み木が崩れるように、人生も崩壊します。

「仕事をしないから、お金が無い」という現実問題より先に、やるべき事をやらない自分に対して、尊敬の念がもてなくなるからです。

たとえば、日々の仕事に疲れ切って、部屋が荒れ放題の人も、ある日突然、思い立ったように掃除をすることがあります。

それは、散らかった部屋ではなく、「部屋を散らかったまま放置している自分」に嫌気が差すからです。

勉強を怠けていた人が、突然、必要性に目覚め、資格試験にチャレンジするのも、学歴がどうこうというより、「やるべきことをやらなかった自分」に焦りと羞恥心を感じるからです。

そうした人は、元々、「できない」のではなく、何かがきっかけで「出来なくなった」だけ。

どこかでスイッチが入れば、ちゃんと出来るようになるんですね。

勉強でも、仕事でも、一番の問題は、「自分に尊敬の念がもてなくなること」です。

何かをきっかけに、身だしなみに関心をなくせば、鏡に映る自分の姿もだらしなくなります。

汚いシャツを着て、ひげも伸び放題の自分を、どうして尊敬することができるでしょうか。

自分に対する尊敬の念をなくせば、ますます何もかもどうでもよくなり、仕事や学業に対する関心も急速に失っていきます。

そうなると、もう誰にも、どうすることもできません。

本人が自覚して、一歩でも前に進む努力をしない限り、どこにも救いはないと思います。

そうなる前に、一日一つでも「やるべきこと」をやりましょう。

歯を磨く。

お風呂に入る。

ちゃんとしたご飯を食べる。

些細なことでも、続ければ力になります。

継続は自信になり、自信はより大きな事を成し遂げる原動力になるでしょう。

苦しくても、それをやり遂げない限り、幸福は決して訪れないのです。

Unfinished Business

この章の原題は、Unginished Businessです。

unfinishedは「完了してない」、businessには、「商売」「業務」「本分」「重要な用件」といった意味があります。 [ジーニアス英和辞典第5版]

日本で「ビジネス」といえば、商売のイメージが強いですが、businessには業務、本分など、「やるべきこと」のニュアンスがあり、ラブ・ウィズダムで言及されている、Unginished Businessも、「完了してない重要な用件」=途中で投げ出したこと、を指します。

「途中で投げ出したこと」というのは、「一日100個、クリームパンを作る予定なのに、材料不足で90個しか作れなかった」という話ではなく、そもそもクリームパンを作ることを止めてしまうことです。

それが納得いく理由なら、すみやかに次の段階に移行できますが(クリームパンよりタコ焼きの方が需要がありそうだ)、単に面倒くさい、みたいな中途半端な理由で止めてしまうと、その後もずっと自分に言い訳することになります。

実際には何もしないのに、「クリームパンなど、時代遅れだ」「自分はタコ焼きでビッグになる」と吹聴しても、周りは相手にしませんよね。

やがて自分でも、そんな自分自身に嫌気が差し、何かを始めるきっかけも、ますます遠ざかっていくでしょう。

些細なことでも、「やるべきことを、やる」というのは、人生において非常に大事なことです。

毎日顔を洗わなくても、仕事でビッグになれば、それで良い、というものでもありません(そういう人もあるかもしれませんが、それで世渡りできるのは少数の天才だけ)

人生は小さなことの積み重ねです。

社会学者の加藤諦三氏も、『愛される法則 ~愛はこんな小さなことで確かめられる~』という著書の中で、「人は『これくらい』のことで破滅する」と言及されていますが、本当にその通りです。

大きな借金で身を滅ぼす人より、目の前の小さな問題から、逃げて、逃げて、こじらせて、破滅に向かう人の方が、世の中にはうんと多いです。

誰かにこっそり教えたい 👂
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