寺山修司の戯曲– tag –
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寺山修司の戯曲『邪宗門』 あらすじと名句 ~人生以上でも、人生以下でもない人形使いの人生
海外でも高評価を得た戯曲『邪宗門』のあらすじと名句を紹介。呪詛的な内容ながら、自我、人生、母子関係といった根源的なテーマを問いかける野心作。『糸を切るより操ってみろ / 自己批判しすぎて鬼になる / 捨てられてくれ、おっ母さん!』 -
寺山修司の戯曲『星の王子さま』 現実社会で星はいかに輝くか
サン=テクジュペリの『星の王子さま』をモチーフとした現代人の生き方を示唆する初期の戯曲。作りものの星に固執し、無知なまま年だけ取った老処女ウワバミを通して、点子は今も自分の頭上に輝く「本物の星」の存在に気付く。皮肉のきいた作品ながら、台詞は詩のように美しく、寺山氏にとっても思い入れのある秀作。コラム『現実社会で星はいかに輝くか』『物語より処世の知恵』と併せて -
支配する母親と囚われる息子の歪な愛憎を描く 戯曲『毛皮のマリー』
男娼マリーは美少年・欣也を部屋に閉じ込めて育てていたが、ある日、美少女が現れ、外の世界に誘う。寺山修司と母・はつの親子関係を彷彿とする戯曲の名台詞と舞台劇の見どころを紹介。 支配する母親と囚われる息子の歪な愛憎をテーマにしたコラムを掲載しています。 -
おまえの時代など永遠に来やしない 寺山修司の小説『ああ、荒野』より
「おまえの時代」など待っていても、永遠に来ないのだから、いつ来るか分からない栄光の時を、月を見上げるように待ち続けるより、今を精一杯生きよう、の喩え。 -
戯曲『血は立ったまま眠っている』~エクスペリエンスとしての政治
寺山修司の戯曲『血は立ったまま眠っている』の名言集。1960年代の安保闘争を背景に、二人の青年と周囲の葛藤や社会不信などを描く秀作。寺山氏自身の作品解説とコラム『エクスペリエンスとしての政治』。 -
母の呪いと子の彷徨を描く 寺山修司の戯曲『身毒丸』
幼い頃に母を亡くした少年しんとくは生みの母を恋しがっていたが、父親はそんな息子を不憫に思い、見世物小屋で蛇娘の母親を買ってくる。しかし、しんとくは継母に懐かず、継母も息子を呪い、地獄のような光景が繰り広げられる。作り物の家族と歪な母子関係を描いた寺山修司の戯曲を解説。母の本性をえぐるような台詞が印象的な傑作。「母に疎まれ、虚しい土人形 / まま母の呪いと子の悲劇 / 母とは菩薩でもあり、鬼でもある」等。
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