人と社会– tag –
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政治家 たんに就職しただけ ~セカンドキャリアとしての政治~
政治家、特に自民党の政治家の言動を見るたびに、私の頭にはある一つの言葉が浮かぶのだった。「就職」という言葉である。あの人たちはべつだん政治家になったわけではないんだな。たんに政界という特殊業界の中の、自民党という特殊会社に就職しただけの人たちなんだ。 -
『過ち』 ~旧石器捏造事件に思う
先日、『神の手』と称される、民間の考古学研究所員の旧石器捏造事件が発覚し、厳しく糾弾された。某氏は、「魔が差してやった。皆様に迷惑をかけて申し訳ない」と涙ながらに謝罪したが、考古学界に与えた衝撃は大きく、長年の実績や信用を揺るがしかねない大問題となっている。 もちろん、某氏の行いは糾弾されて然るべきものだし、他にも捏... -
河原町のジュリー あるルンペンの思い出 ~貧困に対する社会の想像力とは
京都・河原町の伝説のホームレス『河原町のジュリー』の死が京都新聞に掲載されたエピソードより。当時の貧困に対する社会の想像力や思いやり、現代の自己責任論についての所感です。 -
池田晶子氏『IT革命の本質と試練』より 16年後 ~情報の質と量が社会を分断する
Eメールにチャットに携帯電話。情報通信産業の拡充に伴い、コミュニケーション・ツールもますます多様化しているが、それによって人間は孤独から解放されたか。人を理解し、愛する能力が高まったか。 -
作品に罪はあるのか。非凡人は法律を超える権利を有するのだろうか。
マイケル・ジャクソンの性的暴行容疑に思う。有名人の犯罪は「非凡人」ということで許されるのか。作品に罪はないのか。ドストエフスキーの名作『罪と罰』の「非凡人は法も踏み越える権利を持つ」というラスコーリニコフの思想をベースにしたコラム。 -
ある田舎の『土葬』の思い出 ~現代のシンプル葬と葬儀の本質~
結婚式のように洗練された現代の葬儀に参列しながら、1970年代後半の田舎の土葬について振り返る。本来、葬式とは縁者が一同に会し、絆を確かめる為のもの。形ばかり求められ、何かと面倒な葬式離れの背景について考察。 -
ワイドショー 悪い噂は、良い噂の何倍もの早さで回る
「悪い噂は、良い噂の何倍もの早さで回る」という話は、医療に限らず、ビジネスの世界でも同じ。人間関係においても、褒め言葉よりは人の悪い噂を聞く方が圧倒的に多い。立派な話や幸せな話は、心を照らす一方、劣等感を刺激することもある。 -
毒にも薬にもならない正論
既にご存知の方もおられるかと思いますが、『eclipse』は『蝕』の意味。 月蝕、もしくは日蝕を表す言葉として、映画・小説のタイトルや商品名などによく使われています。 私がこのメルマガに『蝕』を意味する『eclipse』と名付けたのは、常識や社会通念で『正』とされることにあえて疑いを持ち、自分なりの視点で 本質に迫ってみたいから。 ... -
処世は時言、真理は永遠 ~人は魂で生き、理性で現世を渡る
世の中、いろんな○○論が溢れています。 情熱をもって生きろと説く人がいる一方、ゆっくり生きればいいと説く人もあり、どちらが正しいのか、分からなくなりますよね。 それとは別に、この世には絶対不可侵の規律が存在します。 殺すな、盗むな、嘘をつくな、etc。 こうしたことは、文化や宗教の違いにかかわらず、大抵共通しています。(細部... -
海底鉱物資源を採掘せよ ~レアメタルとテクノロジー
現代文明の根幹を形作るレアメタルと海底鉱物資源について画像と動画で解説しています。 -
現代文明とレアメタル ~金属資源がもたらす混乱と悲劇
現代文明を支える鉱物資源が政治問題や人権侵害を引き起こし、重大な社会問題となっている事実について、白戸圭一氏のアフリカ・ルポルタージュを元に解説。 -
恋の行方と心の性 ~アドナの苦悩とジュールの診察
謎の感染症が拡がる中、アドナはヒトの免疫力を究極まで高める『神の遺伝子』の存在を知り、自らの宿命を悟る。しかし、ジュール医師は、心と身体に問題を抱えるアドナをいたわり、「大事なのはどう生きたいかだ。身体の問題と恋の行方をごっちゃにしてはいけない」と優しく諭す。 -
戯曲『血は立ったまま眠っている』~エクスペリエンスとしての政治
寺山修司の戯曲『血は立ったまま眠っている』の名言集。1960年代の安保闘争を背景に、二人の青年と周囲の葛藤や社会不信などを描く秀作。寺山氏自身の作品解説とコラム『エクスペリエンスとしての政治』。 -
インテリは回っているけど、前進しない 『あゝ、荒野』より
「すべてのインテリは、東芝扇風機のプロペラのようだ。まわっているけど、前進しない」風車には自転はあるが公転はない。だが、それではドン・キホーテは風車の中に、正すべき不正、新たむべき非理、果たさねばならぬ負債のいずれかを見出したのだろうか? -
戦争とは国家によって正当化される殺人 『死者の書』より
「いま、殺人が容認されているのは、国家という単位だけなんです。国家は死刑という名の虐殺もできるし、戦争という名の大量殺人もできる。国の中で殺すのはいけないけど、国の外へ行って殺すと英雄になれる、という倫理です」 -
芸術作品の権威と格付け ~舌足らずにしか書けない、ユニークな詩の世界もある
「ベートーベンは楽聖である。私がベートーベンを好きになれないのは、野球のジャイアンツ、相撲の大鵬を好きになれないのに似ている。それは、すでにできあがった権威であり、ゆるぎない古典だからである」「音による支配」「楽器が生み出す権力」という寺山評。 -
スティングの『Fragile』 世に悲しみの種はつきまじ
ことによるとこの最終的手段は暴力は何の解決にもならず 怒れる星の下に生まれた者たちはなす術がないという 人というものがどれほど脆い存在か。社会的なメッセージを発信し続けるスティングの人間哲学とシャープな感性が織りなす名曲。CDのライナーノーツの抜粋と日本語訳、オリジナル歌詞などを紹介。