すべては生きていくための「授業」 ~欠点そのものが人を不幸にするのではない

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何度も同じ失敗を繰り返している人へ

あなたは、同じことが何度も何度も繰り返し起こっていると感じることはありませんか?

そして、あなたはその度に、挫折感に打ちのめされていませんか?

答えがイエスなら、あなたは繰り返し起こるそのことから何かを学びとらなければなりません。もちろん、学びとることは人それぞれに違います。しかし、その中には必ず人生をより充実させる教訓が詰まっているはずです。

夫や恋人との間で、繰り返し起こっていることはありませんか?不愉快で、その度にイライラさせられるのに、何度も何度も起こることが。

前にも同じようなことを経験したことがあると認めましょう。そのときどきで相手や状況など細かい部分は変わっても、また同じことが起こったはずです。そして、その不愉快な出来事がまた起こっても、それを否定してはいけません。たとえば、いつも結婚している男性を好きになってしまう。別れなければいけないとわかっていながら、ずるずる関係を続けてしまう。それも「繰り返し起きていること」の一つでしょう。

「だって仕方なかったんだもの」

と言い訳を探したり、

「悪いのはあっちなのよ」

と相手のせいにしたりしていると、自分の欠点や悪いところが見えなくなり、自分自身を見失ってしまいます。

人生は、生きていくための授業の連続です。自分の身に起きたことを、生きていくための「授業」と受けとめてください。そうすれば繰り返し起こる出来事から、あなたは何かを学
ぶことができます。そこから教訓を学んだとき初めて、私たちは前進し、同じあやまちを繰り返さずにすむのです。

いくら努力したつもりでも、また同じことが繰り返される場合もあります。それは前回の授業で何も学ばなかったからではなく、あなたには「まだ学ぶべきことが残っている」という合図なのです。ですから「またか」と落ち込まずに、これは自分にとってのチャンスなのだと気をとり直しましょう。同じことの繰り返しから自分を解放したいのであれば、まだ努力の余地はあるのです。

だいじょうぶ、気を落とす必要はありません。私たちは誰もが、同じあやまちを何度も繰り返しています。ただ、ほんのわずかでも、その度に少しずつ学んでいきましょう。そうすれば、次にまた同じことが起きたときの苦痛が減り、傷つかずにすみます。

賢明に学び、前進してきたつもりでも、前よりはるかに大きな苦痛をともなって、また同じようなことが繰り返し起こる場合もあるでしょう。でも、絶望しないでください。今度がほんとうに最後となり、もう二度と起こらないかもしれませんから。

ただし、くれぐれもご用心を。あなたがいっこうにこのことから学ぼうとしなければ、人生の授業の内容はどんどん厳しいものになります。あなたはよりつらい経験をすることになるのです。

そんな目に遭いたくなければ、繰り返し起こることから何かを学びましょう。

徐々に、少しずつ、着実に。

出典 : すべては、生きていくための「授業」 ~何度も同じ失敗を繰り返している人へ 『恋に揺れるあなたへ 56の処方箋』より

人は痛みを通して成長する

あらゆる所で言われていることですが、幸も不幸も受け取り方次第。

失恋も「不幸」と言えばその通りだし、もっと良い人に巡り会うためのステップと思えば、辛い出来事にも感謝できるものです(相手にではなく、運命に)。

喧嘩も、失恋も、大事なことに気付くための試練であり、何かを悟れば、十分に意義があったということです。

人間というのは、傍からどれほど言って聞かせても、自分で実際に痛い思いをしなければ分かりません。

大酒飲みが、どれほど「お酒を控えなさい」と忠告されても、決して止めないのと同じ。

しまいに肝臓が機能不全に陥り、七転八倒して、初めて健康の有り難みと節制の必要性を実感するものです。

人間の欠点も、大好きな人に振られたり、目上の人に叱られたりして、初めて「このままではいけない」と悟ります。

どれほど賢い人も、痛み苦しみなしに、成長することはありません。

工業製品が、厳しい品質検査をクリアして、世界的なヒット商品に仕上がるのと同じです。

人間も、何度も、何度も、厳しい試練を乗り越えて、やっと一人前になります。

見方を変えれば、立派になる素質があるから、厳しい試練が訪れると言えるのではないでしょうか。

恋愛にしても、はなから馬鹿にして、「私の人生に男は不要!」とか息巻いている人に、交際の機会は訪れません。

「いつかは素敵な男性に巡り会って、幸せな家庭生活を送りたい」と望むから、恋愛の機会も訪れるし、若気ゆえに失敗もします。

でも、それを乗り越えるから、ついには願いを叶えて、幸せを掴むのです。

「経験する機会がある」というのは、それだけ恵まれている証しです。(才能がなければ、デビューの機会さえありません)

ならば、がっつり取り組んで、直すべきところは直しましょう。

それを繰り返すことによって、魅力的な大人の女性に成長するはずです。

Repetition 欠点そのものが人を不幸にするのではない

この章の原題は、Repetitionです。

repetitionには、「繰り返す」「反復」「(悪いことの)再発、繰り返し」といった意味があります。 [ジーニアス英和辞典第5版]

心の問題は何度でも克服する』にも書いているように、そこに問題が存在する限り、似たような試練は何度でも訪れます。

スポーツ選手が、世界チャンピオンになるまで、幾多の試合を経験するのと同じです。

最初は下手なので、ライバルにもやられっぱなし。

直しても、直しても、次々に強敵が現れるので、思うように勝ち上がれません。

その時、諦めて逃げ出すか。

頂点を目指して、頑張るか。

練習に練習を重ねて、弱いところは必死で直すから、いつかは無敵のプレイヤーになって、勝利の栄光に輝くのです。

人間も、幸せになりたければ、何度でも試練を乗り越えて、自分の欠点を直す他ありません。

完璧に直すことはできなくても、直す努力は周りにも伝わります。

開き直って、好き放題している人より、「いつも短気で、ごめんなさい」と自覚する人の方がよほど愛されると思いませんか?

欠点を改めるのは、誰にとっても苦しいものですが、自覚するだけでもずいぶん違います。

本当の問題は「気付かない」「直す努力をしない」であって、欠点そのものが人を不幸にするのではありません。

誰かにこっそり教えたい 👂
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