ベタベタする女性
毎日連絡を取り合っていても、ベタベタしない人はしません。
逆に、月に二、三回しか会わない関係でも、ベタベタする人は、します。
「ベタベタする」とは、どういう心の状態を指すのでしょう。
それは、あなたの幸福・不幸が、相手の態度一つにかかっている状態を言います。
彼が優しくしてくれれば幸せで、素っ気なくされると、たちまち不幸に感じてしまう。
それが露骨に態度に表れる人を、「ベタベタする女性」と言います。
こんな調子では、彼氏はいつもあなたのご機嫌取りをしなければならないので疲れてしまいます。
ちょっとした一言に、やれ傷ついたの、落ち込んだのと騒がれては、お守りするのも鬱陶しくなるでしょう。
彼はあなたの幸せ製造器ではありません。
「ベタベタする女性」は、「いつでも私を幸せな気持ちにして」と、相手に無言の圧力をかけているのです。
なぜ猫はベタベタしても可愛がられるのか
加藤諦三の『愛される法則 ~愛はこんな小さなことで確かめられる~』にもありますが、「こう言えば、もっと好かれるだろう」「こんな風にすれば、相手も考えを変えてくれるだろう」と、あれこれ試みて、モーションをかけても、決して上手くいきません。
人というのは、自分が操られていると感じたら、たちまち嫌悪感をもよおすものだからです。
たとえば、「1万円あげるから、私の言うことを聞いて下さい」とお願いしても、お金持ちは見向きもしないでしょう。
お金が欲しい人でも、誇り高い人は、「バカにするな」と怒り出すかもしれません。
あなたは1万円をもらえたら、何でも言うことを聞くタイプでも、相手はそうとは限りません。
しかし、相手の気持ちも、性格も、何も考えず、自分の都合だけで動く人は、相手の目の前に1万円をチラチラさせて、最後には怒らせてしまうのです。
ベタベタする女性は、相手に思いを寄せれば、同じだけ返ってくると期待しているのかもしれません。
あるいは、猫がいつも飼い主の足にスリスリするように、自分の匂いを付けておけば、相手も自分から離れないと思い込んでいるのかもしれないですね。
その点、なぜ、猫はベタベタ、ゴロゴロしても、飼い主に嫌われないのでしょうか。
猫は、相手を選ぶのに、見た目や収入など、気にしないからです。
責任をもって世話をし、愛情を注いでくれる相手には、たとえ貧乏だろうと、はげ頭だろうと、感謝の気持ちを示し、全身で悦びを表現します。
だから、朝から晩までゴロゴロ甘えても、飼い主に嫌がられたりしません。
むしろいっそうの愛情を感じ、もっと甘えてくれないかなと思ったりします。
同じようにゴロゴロしても、相手に疎まれるのは、自分の都合のいい時だけすり寄って、相手の愛情を引き出そうとするからです。
相手のことなど大して好きでもないのに、「一人で居るのが淋しいから」「たくさんお金を持っているから」という理由ですり寄って、ゴロゴロすれば、猫でも嫌がられます。
猫のように可愛がられたければ、打算や見栄を捨てて、純粋な気持ちで接しましょう。
あなたが考える以上に、どんな人間も、賢く、鋭いものです。