「おひとりさま」は自慢する事ではないです。
卑下する必要はないけど、「私は一人でも生きられますから」と意気がるのは、みっともないから止めた方がいいと思う。
なぜって、成熟の証しは、自分の限界を知ることだからです。
自分の限界を知れば、他人の有り難みが分かるし、人生で本当に必要なことも分かってきます。
この世には一人では学べないことがたくさんあって、その最たるものが「赤の他人と同居すること」です。
たかが一本の包丁の置き場をめぐって揉める時、人生が何の為にあるかが分かります。
ある人は、キレてぶっすりやり、
ある人は、譲歩の大切さを学ぶ。
ある人は、ひたすら我慢し、
ある人は、相手を屈服させるまで反論し続ける。
許しも、忍耐も、相手があって初めて学べること。
勝手気ままな一人暮らしでは身に付かないことはたくさんあります。
だから「おひとりさま」がダメだという意味ではなく、一人で気楽に暮らしているからといって、それは自慢するような事ではない、という話です。
最後はみんな、一人ぼっちになるので、どの道を辿って仏性に近付くかです。
それぞれ与えられた課題が違う。