心の傷を癒やすために他人の愛を利用しない 

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愛に苦しみ、傷ついている人へ

このページを開いたあなたは、いま、傷ついています。自覚していないかもしれませんが、あなたは苦悩を味わっているのです。

愛していた人に去られ、あなたはいま傷心の日々を送っているのかもしれません。あるいは、彼との関係を終わらせたばかりなのかもしれません。二人の関係が終わって、あなたの苦悩がいま始まったのでしょう。あなたは、いま自分に、悲嘆に暮れる時間を与えてあげなければなりません。たっぷりと、とことん悲しんでください。むやみに新しい相手を探したり、新しい恋に走ったりしてはいけません。そんなことをすれば、また次の新しい関係でも傷つき、苦痛を味わうことになります。

独身のあなたの苦悩は、おもに寂しさからきているのでしょう。深く愛し合うことのできる相手を求め、孤独に震えているのでしょう。世間にはカップルがあふれています。多くの幸せそうなカップルたちに囲まれて過ごすのは、じつにつらいものです。また、夫や恋人との関係を続けていくのも、苦しいものです。長い人生を通じて、私たちは、「愛はすばらしいことばかりではない」という事実を学んでいきます。つまり、徐々に愛の幻想を捨てていくのです。

愛する人に深く傷つけられたからといって、すぐに関係を解消し、新しい恋を探すのは簡単なことです。しかし、そんなことを続けていると、あなたはいつも愛にさまよっていることになります。

「愛は、喜びと同じくらいの苦痛に満ちているものだ」という真実を、誰も教えてはくれません。しかし、いまこそ、その苦悩と向き合いましょう。苦境にあるとき、お互いにどうやって支え合っていけばいいのか、学んでください。

愛における苦悩は、あなたが子どもの頃に受けた精神的な傷から生じている場合が多々あります。たとえば、子どもの頃に虐待を受けた人は、そのつらい記憶を忘れようとして恋愛に走ります。アルコールの力で現状から逃げようとするように、現実を回避するために恋愛を利用するのです。自分の真の感情から逃げ出し、恋愛という殻の中に閉じこもろうとするのです。思いあたる人は、いますぐ恋愛に逃げ込むのをやめてください。そして、子どもの頃に受けた心の傷を癒やす努力を始めてください。

さあ、自分が愛に悩み、傷ついていることを認めてください。あまりにも苦しくて耐えられないと思うかもしれませんが、いま、その苦しみから逃げていると、あとあとずっとつらい思いをすることになります。いま、あなたは苦悩に打ち勝つことができるのです。

愛は悩むものであり、愛に悩みはつきものなのです。勇気を持って、その苦悩を克服してください。そして、自分を優しくいたわってください。

出典 :愛は悩むもの ~愛に苦しみ、傷ついている人へ 『恋に揺れるあなたへ 56の処方箋』より 

心の傷を癒やすために他人の愛を利用しない

当サイトの恋愛コラムでも繰り返し述べていることですが、愛を失ったことによる心の傷を、他人の愛で埋めようとすると、必ず失敗します。

親に虐待されたり、前の彼氏に騙されたり、酷い経験をしたとしても、他人には、あなたに代わって、あなたの心の傷を癒やさなければならない義務も責任もないからです。

もちろん、手助けはできます。話を聞いたり、治療したり、生活を立て直すサポートをしたり。あなたに寄り添ってくれる人とサービスはいろいろあります。でも、誰もあなたの代わりに受験することはできないように、最後のテストは自分でクリアしなければなりません。他人ができるのは、数学の説き方を指導したり、暗記テストを手伝ったり、よくわかる教材を作ってあげるくらい。実際に、試験会場に行き、テストを受けるのは自分自身です。それすらも他人にまかせたら、自分の実力など、到底、身につかないですね。

心の傷もそれと同じです。「こうすれば治る」という方法はないですし、他人があなに代わって心の傷を癒やすこともできません。「私は心が傷ついているのだから、あなたは、いつでも私の話を聞き、私の望みを叶え、私のすべてを肯定しなければならない」なんて要求をつきつけたら、どれほど心の優しい人も、いやになって逃げ出してしまいますね。

前の彼氏で傷ついたことは、あなた自身で乗り越えないといけない。今の彼氏が、「何とかしてあげる」ものではないです。「前の彼氏は、私と結婚してくれなかった。だから、あなたは私と結婚して、愛に飢えた私の心を癒やさなければならない」。そんな無茶な要求は通らないと一緒です。

前の彼氏が、あなたと結婚してくれなかったなら、何故、そうなったのかを自分で考え、もし、その理由が「束縛」と「嫉妬」なら、あなたは自分自身で嫉妬深い性格を直さなければなりません。今の彼氏に嫉妬深い性格を理解してもらって、ありのままの自分を受け入れてもらおう、という考えでは、また嫌われるだけでしょう。

生きるのが辛いのはみな同じですし、誰もが愛に傷つき、淋しい思いをしています。

あなただけが、特別、癒やさなければならないわけではないですし、「恋人だから」「友人だから」とうのは、理由にはなりません。

じゃあ、傷ついた私は、どうすればいいの?

他人の助けを借りながらも、自分で乗り越えることです。

その姿勢を見せるだけでも、周りの印象は違っています。

近年は、依存症のリハビリに取り組む人がSNSで積極的に発信していますね。時には心が折れそうになりながらも、何とか元に戻ろうと、必死になっている姿がフォロワーの共感を呼ぶのだと思います。

傷ついたあなたもそれと同じです。今日明日に克服できなくても大丈夫です。あなたが、あなたの痛み苦しみを、他人のせいにして、他人に直すことを要求しない限り、多くの人は、リハビリするあなたに声援を送ってくれるのではないでしょうか。

Pain 癒やしに必要な「時間」「薬」「気力」

この章の原題は、Painです。

painには、「苦痛」「苦悩」「心痛」「悲嘆」といった意味があります。  [ジーニアス英和辞典第5版]

心の傷は誰にとっても辛いもの。すっかり癒えるのに、数年、数ヶ月、時には、何十年かかることもあります。

しかしながら、指の切り傷も、いつかは癒えるように、人間の心にも自然な治癒力があり、適切な環境で、適切な援助を受ければ、ある程度は乗り越えることができます。

今は、メンタルヘルスの情報もたくさんありますし、占いやスピリチュアル系コンテンツも、上手に利用すれば、癒やしの手助けになります。

人間が苦手な方は、ペットを飼ったり、花を育てたり、動物ボランティアに参加するのも効果が大きいですよ。

大事なことは、ただ一つ。他人に心の傷を癒やしてもらおうと期待しないこと。

他人にできるのは「援助だけ」を、常に意識することです。

そうしないと、せっかくの出会いも、過剰な期待と同じ過ちの繰り返しによって、壊れてしまうからです。

愛を大事に育てるためにも、まずは自分自身を全力で癒やし、他人をリスペクトするのと同じように、自分もリスペクトする。

ひねくれたり、投げ出したり、他人の愛を試したりしないで、ひたすら、自分の課題に集中する。

そうすれば、相手との上手な距離の取り方も見えてくると思います。

本来、人の心は強いものです。もがいて、探して、いつもの日常を送るだけでも、癒やしの効果があります(食べたり、眠ったり、散歩したり・・)

いつか立ち直れる、私も幸せになれる、と信じて、一日一日を大切に生きてください。

誰かにこっそり教えたい 👂
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