ある時、私の友人に悲しい出来事があって、心配になって電話したら、彼女がこんな風に言っていました。
「私には、こうやって、一人で辛い時に心配して電話してきてくれる友達がいる。それだけでも、なんて幸せなんだろうと思う」
それは私もお互いさま。
辛い時、悲しい時、互いに励まし、慰め合える友だちがいることは、本当に有り難いし、幸せなことです。
だけど、その有り難みも、何かを失って、どん底にいるからこそ分かること。
全てが順調で、慢心しだすと、
「人が自分に優しくするのは当たり前」
「これしきで落ち込むな」。
想像力も欠如して、人の心の痛みも分からなくなるので。
誰にとっても、痛み苦しみは辛いものですが、それゆえに理解も深まり、何でもない事に感謝できるもの。
感謝の気持ちは、自分も、相手も、幸せにし、いつか酷い苦しみも癒やしてくれるでしょう。
私たちは、流した涙の分だけ、強く、優しくなれるのかもしれません。