他人の成功を羨む人がいます。
あれくらい、誰でもできる。
自分はまだ本気を出してないだけ。
が、本当にそうでしょうか。
やろうとしない言い訳を、自分にも、周りにも、言い聞かせていませんか。
失敗するのが怖い。
馬鹿にされるのが怖い。
傷つきたくないが為に、後回しにしている人は少なくないと思います。
そんな人たちにとって、自分の好きなことで成功した人、一所懸命に頑張っている人は、目障りでしかありません。
本当は自分がその場所に立ちたいのに、出て行く勇気もなければ、努力する気もないので、永遠に自分の順番は回ってこない。
自分でもそれが分かるから、憧れの場所に居る人に石を投げつけて、なけなしのプライドを守るほかないのでしょう。
そんなことをしたって、自分がますます惨めになるだけなのに。
人の生き方は、二通りしかありません。
今行なうか、永遠に成さないか。
ラテン語で、Nunc aut numquam ヌンク・アウト・ヌンクァム といいます。
確かに、今成したからといって、必ず思う通りに成功するとは限りません。
それでも、何もしないより、何かした方が、手応えは上です。
笑われても平気なのは、プライドよりも、何よりも、好きな気持ちがまさるからでしょう。
本作でも、海洋技術の困難を知り、MIGの社長であるアル・マクダエルは、宿願である海底鉱物資源の採掘を一度は諦めようとします。
失敗すれば、自分が傷つくだけでなく、先人が人生を懸けて築き上げたMIGの業績も一夜で崩れ去ります。
自分一人の野心で、何千、何万の従業員をも路頭に迷わせていいのか。
最悪の結末を思うと総身が震えますが、この日の為に練りに練った事業計画を思い浮かべ、それが決して無謀なチャレンジでないことを今一度自身に確かめます。
今行うか、永遠に成さないか。
不安に震える時、決め手になるのは、これまで培った技術であり、知識であり、経験でしょう。
万全のデータを揃えても、最終的には自分を信じるか、信じないかが大きな決め手になると思います。
言い換えれば、必勝のプランがあっても、自分の精神力や技術を信じられない人は、何をやっても成し遂げることはできません。
今行うか、永遠に成さないか、は、自分に対する人生最大の問いかけだと思います。