私は近頃の、「もっとスマートに恋をしよう」というポーズがどうにもこうにも好かないんです。
だって、本当に好きなら――相手と深く関わっていたら――いつかは泥沼の戦いになるはずですもの。
相手に対する不信もあれば不満もある。
お互いに、いつもいつも美しい気持ちばかりとはいきません。
だったら、「好き好き」ばかりではなく、「てめぇ、ふざけんじゃねーよ、このヤロー」って気持ちを爆発させてもいいんじゃないかと。
それがなかったらウソなんじゃないか、と。
別れの言葉も携帯メールで済ますような今時の恋愛に、私はついつい喝を入れたくなるのです。
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どうしてそうまでして「いい人(女)」でいようとするのか。
人との関わりを避けるのか。
「嫌われるまい、捨てられるまい」として、いいとこばかり見せても、相手の心には何も残りません。
作詞家の秋元康さんが、『恋を過保護にしすぎ』という言葉で表現されていましたけど、まさにその通りで、時にはこのバーバラみたいに、「てめぇ、ふざけんじゃねーよ、このヤロー」って、毒づき、ひっかき、ぶっ飛ばしていいんですよ。
言うべき時には言わないと、自尊心が傷つくだけだし、相手との関係も結局は進展しないからです。
Cry me a riverの彼と彼女は、なんだかんだいって、これからもダラダラ、ズルズル続いていくんだろうな、と私は推測します。
少なくとも、これがきっかけで別れることはないだろうし、もし二人が別れるとしたら、それはもっと別の理由によるでしょう。
そしてたとえ二人が別れたとしても、この彼女は誇りをもって別れていくと思うんですよ。いつまでも恋の失敗を引きずったりせずに。
ですから、強くなりましょうや、皆さん。
ぶつかって、ぶつかって、ぶつかることでしか、恋愛上手にはなれないです。
Cry me a riverの彼女のように、自分の気持ちを思い切りぶつけてね。
そのうち、幸せな愛し方がきっと分かってくると思います。