美輪明宏のおすすめ本
歌に、舞台に、華麗な演技で、多くの聴衆を魅了する美輪さん。
けれど、その醍醐味は、磨き抜かれた魂の言葉にあります。
一見、きついように思うかもしれませんが、美輪さんの言葉の意味が分からなければ、何回生まれ変わっても同じこと。
一度、生まれ変わるつもりで、読んでみて下さい。
ここにピックアップしているタイトルは実際に私が30代前半の時に購入したものです。
私のおすすめは『愛の話 幸福の話』(一番完成度が高い)、『光をあなたに―美輪明宏の心麗相談』(現代ならNG級の辛口回答が面白い)、『地獄を極楽にする方法』(恋愛、いじめ、家族関係など、幅広い人生相談の回答集)です。
愛の話 幸福の話
第1章 人が人を愛する意味
第2章 上質な女になる
第3章 今、あなたに足りないのは美意識
第4章 強い心を手に入れる
第5章 現代をラクラク泳ぐ知恵
「恋に裏切りがあっても、愛には裏切りはありません。」愛にあふれた幸福な人生を送るためのヒントや考え方を紹介する。瀬戸内寂聴、及川光博、池辺晋一郎との対談も収録。『MORE』連載を単行本化。
恋する女性はもちろん、仕事、生き甲斐、様々な悩みを抱える女性に絶対読んで欲しい本。あなたの何が間違っているのか、どう考えればいいのか、きっと答えが見つかるはずです。特に、若い女性は必読です。
【amazon レビューより】
愛情面では「相手のために何かしてあげること」が、必ずしも「相手のそばにいて何らかの行動を起こすこと」ではなく、相手にとって必要であれば、「あえて放っておいてあげること」も大切だと知りました。親子間、夫婦間、恋人間などでは、相手のことを心配するあまり過干渉になってしまうこともありますが、「けじめある関係の中でこそ愛は育つ」ということばになるほどと思いました。
個人の幸せという面では、「自分を知り、他人と自分を比べないこと」「自分への恥と誇りを忘れないこと」、「美に触れる生活を心がけること」、「どんな時にも前に進む強い心を手に入れること」などが大切ということを学びました。どれも、当たり前のようで、実践するのは簡単ではないことだと思います。
恋愛だけでなくいろんな人間関係に悩んでいる方、自分に磨きをかけたいと思っている方におすすめです。
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星5つじゃ物足りない!10でも20でも100でもつけたいくらいです。私が生まれてから読んだ本の中で一番好きな本です。好きなんて言葉じゃ言い表せない。愛してます。美輪様に出会えてよかったです。この本にめぐり合えてよかった。死ぬまで大切にします。
乙女の教室
10年に及ぶMORE誌上での超人気連載、ついに完結!奥ゆかしさ、挨拶、恥、思いやり、品、微笑み、感謝、反省、優しさ…現在の日本人が忘れてしまった日本の美徳について24項目に渡ってその意味と実践の大切さを、厳しくも温かい美輪節で解き明かす、ファン待望のエッセー集。
特別付録は、意味を知るだけで身もココロも美しくなれる「美輪語辞典」。美輪明宏が日頃大切にしている50の言葉を辞典風に解説する。驚きと発見がつまった究極のアフォリズム集!
【amazon.comレビューより】
題名「乙女の教室」。美輪さんは死語となりつつある乙女を「乙(おつ)な女」と序文で定義されています。
甲乙丙丁の上から2番目。この基準も死語に近いですが学力評価が「5段階制度」の前はこの「甲乙丙丁」が評価基準だったものです。そして甲では出来過ぎでいやらしいので「乙」なら愛嬌がある、「ちょっといい、なんだかいい、転じていい女」と美輪さんがお薦めされるのもうなずける言葉です。
地獄を極楽にする方法
目からウロコが落ち、心から苦しみが消える! 厳しくも温かい愛の言葉と具体的なハウツーが満載の読むビタミン。厳しい世の中を生き抜くための「人生の教科書」。
1 コンプレックスをバネにする
2 甘え・弱さは見えない敵
3 この世の“魔”と戦うために
4 恋愛は“夢”、結婚は厳しい“現実”
5 家族―親の愛とは
6 文化・美意識の大切さを今こそ見直す
7 見えないものを、見る
『強く生きるために』の続編。読者からの悩み相談に答える形で、美輪さんの的確なアドバイスが掲載されています。
どれも説得力のあるお話ばかりで、何回読んでも飽きません。
【amazon レビューより】
人生相談といえば、その人の悪い点を指摘し、 叱咤激励するものだと思っていましたが、 美輪さんは違いました。
その人が勇気を出して、一歩前進できるよう、そっと背中を押し出してくれる。
美輪さんの温かい手の平の感触が背中に伝わってくるようでした。
こんなふうに、温かくやさしい言葉で 誰かを包むことができる人になりたいと思いました。
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美輪さんは辛口で、時には耳が痛いのだけど、何故かまた美輪さんの本を手にしたくなる。
それはやはり、美輪さんの主張が正論だからでしょうね。
美輪さんは女性を対象に執筆しているのにもかかわらず、読者の女性に媚びない。
そこがまた、潔くて痛快。 美輪さんの言葉に何度もうなづきます。
強く生きるために
1 美しい恋、崇高な愛
2 なぜ、生きるのか
3 人生は戦いの連続
4 人と国を救うのは文化・美意識
5 自己責任意識のある人こそ美しい
6 節度ある対人関係とは
7 理智があなたの武器になる
8 ままならないのが人生の常
なぜ、生きるのか。家族とは、愛とは、自分とは…?
何らかの生きるヒントを見いだせるよう普遍的なメッセージを込めた人生相談と、エッセーを収録。
答えと勇気が見つかる読む道しるべ。『週刊女性』連載。
第一章に書かれた、「恋に必要な知性、愛に必要な心映えをしっかり高めていけば、求める男性にきっと出会えます」の一言が全てを物語っています。恋愛に限らず、生きるためには知恵と知性が必要だという事を教えてくれる、読み応えのある一冊。
【amazon レビューより】
人生相談で、これほど率直に意見を言ってくれる人がいるかと驚くほど、はっきり、的確な内容でした。
読んで、これほどすっきりしたキモチになれる本もないなーと思いました.暖かい指導と手厳しい指摘とが混ざり合って、三輪さんはどんな人生を歩んでこられたのか、すごく知りたくなりました。
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美輪さんは優しい。それぞれ悩み相談に厳しくずばりと語る中に、優しさを感じられます。
叱られて励まされて、強く美しく正しく生きていきたいと思います。
世なおしトークあれこれ
男性週刊誌に連載されていたコラムを単行本にまとめたもの。
美輪さんらしい切り口が痛快。
個人的には、『強く生きるために』か『地獄を極楽にする方法』の方が面白かったです。
【amazon.comレビューより】
男性へ向けてのコンテンツが今回こういった本になり、女性誌での語り口とはまたちょっと
違った趣向で楽しめます。
トピックのテーマは毎回、「政治、経済、社会問題、恋愛、芸能、流行、ファッション」など多岐にわたる内容で、それぞれについてズバッとご自分なりの見解を明快に述べられており、読んでいて爽快です。
ほんとうに本物の『美』、『慈しみ』、『愛』といったことが、どれだけ重要なことなのか実感が湧いてきます。。。
天声美語
ハードとしてのお金だけでは心はひからびてしまいます。心を豊かにしたいのなら、ソフトのお金、すなわち美意識を蓄えていかなければ-。あなたの心に効果をもたらす読む常備薬。
あなたの人生を華やかに、幸せにするのは、『美しさ』を感じる心と、それを生活に取り入れる創意工夫であることを教えてくれる本。美輪さんの唱える『美しさ』とは、決して派手さや華美ではなく、精神を伴った、奥の深い美であることを痛感。
【amazon レビューより】
心の美意識を刺激される本でした。面白いだけでなく、いろいろ考えさせられたり、私も良く生きたいと思わされたり・・。巻末に美輪さんのおすすめの映画などのリストが載っているのも、とても良かったです。
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受け取るに非常に良い本だと思います。しかしながら、必ずしも美しくなく、よどんだ人間の世界を熟知なさった著者からより深いメッセージを書いて欲しいと思いました。
どうやってその汚い世界からご自分の価値観をこれまで守ってきたか、またそれを汚泥に咲く大輪の蓮の花のようなものに仕上げられたのか、個人ながら崇拝する美輪さんにもっと教えていただきたいと思いました。
人間はどうしようもない心の状態を受け入れ解決するよりも、甘いことを言われたいものですので。
光をあなたに 美輪明宏の心麗相談
Q.就職も恋愛もうまくいかず、わびしく情けない毎日です…。
A.あなたはきっと無神経な女。まず人間としての基礎固めからね。
若い女性のさまざまな悩みに答えるちょっと辛口の身上相談エッセー。
これは痛烈。でも『真実』です。
癒し系の受け答えより、はるかに建設的で、分かりやすい。
失恋、結婚、孤独、不倫、女性のありとあらゆる悩みに痛快に答えてくれる必読本。
美輪さんらしい、かなり手厳しい人生相談。
もう廃刊になったみたいで残念ですが、(言葉は悪いけど) よく、こんな愚かなことばかり考えるなと(相談者の方が)・・別の意味で参考になります(^_^;
誰か作り話と言って!! みたいな相談が多いです・・・
【amazon レビューより】
何かわからないけど、もんもんとしている時、手に取った本。1時間くらいで簡単に読めますが、読んだ後すっきりさっぱりします。表紙や挿絵に中原淳一さんの絵がふんだんに使われているので、ファンの方は必見。
人生ノート
世の中どこかおかしい。みんな何かに追いつめられている。
でもそれも、ひとつずつ処理しなくては…。
その特効薬は、多角的にものを見ること。
辛口だが、愛にあふれた美輪明宏のエッセー。
何か釈然としないこの世の実体、人間の愚かさを、非常に明瞭な言葉で綴った、読み応えのある一冊。
【amazon レビューより】
つくづく筆者の鋭い観察眼、深い洞察力を思い知らされる書
本書では生き方という意味では退歩しているのではないかというほど、迷い道に嵌ってしまっている我々日本人に対して、生きる道とはどのようなものかを、丁寧に、そして分かりやすく説いてくれている
とくに私が心に残ったのは「自分が死んだときに泣いてくれる人を一人でも多く作るようになさってください」という言葉
この一節を見つけたとき、不思議と腑に落ちた感じがした
”ああ、そうか 人間とは自分が後悔しないと同時に、死してなお惜しいと涙されるだけの器を作ることが全ての人に出された課題なのだ”
本書はそんな当たり前だけど、案外気づくことの出来ない大切なことを教えてくれる、まさに目から鱗の落ちる一冊
生きるってそんなに難しいことじゃないんだ
ただ少しでも人に優しくありさえすれば・・・
他人を変えるのはとてつもなく難しいことだけれど 自分を変えるのは自分次第だものね
ああ 正負の法則
第1章 自分自身の正と負を知る
第2章 私の正負の法則(戦前の生活人生の裏街道を見ながら ほか)
第3章 正負の法則を生活に活かす(商売上のこと食生活は人間の基本 ほか)
第4章 すべてを手に入れてしまったら(金ピカの刑務所 王たちには自由
この地球には、世にも恐ろしい法則、すなわち「正負の法則」があります。この方法を理解し、生活に取り入れて、上手に生きていくための「人生のカンニングペーパー」としての一冊。
この世の人は、人の持ちものを見ては羨み、自分に無いものを数えては不満に思う、でも物事には正負の法則があり、その真理を知れば何も迷うことはないと教えてくれる、為になる一冊です。
【 amazonレビューより 】
雨の日があれば晴れの日がある。悪いこともいい事も長く続かない。
それが<<正負の法則>>なんですよね。
<正>ばかりの人も<負>ばかりの人もこの世にはいません。
誰だって、人をうらやましがったり、いい事ばかり続くことを願っています。
でも、安易に色んなものを求めないで、自分のことを振り返ってみようと思います。
うらやましがってばかりいないで、努力して、感謝しなければならないところもあるのではないかなあと思いました。
オーラの素顔 美輪明宏の生き方 (講談社+α文庫)
こちらは美輪明宏氏の著作ではありませんが、美輪氏の生い立ちから現在に至るまでのプロセスが克明に描かれていて、圧巻の伝記に仕上がっています。
著者の豊田正義氏は、これまた圧巻のルポルタージュ『消された一家―北九州・連続監禁殺人事件―』の作者でもあり、文章も非常に上手い。
豊田氏もあとがきで記しておられるように、多くのファンが気になるのは、「本当に美輪明宏には霊能力があるのか」という点でしょう。
それについても、関係者にしっかり聞き取り調査を行い、霊能力に至るまでの過程を公正な視点から書き綴っておられるので、モヤモヤを払拭するには最適な読み物ではないでしょうか。(完全肯定でもなく、頭ごなしに否定でもない、絶妙な立ち位置)
美輪明宏といえば、見た目も華やかな「選ばれし者」というイメージが強いですが、生い立ちからデビュー、国民的大ヒットから凋落に至るまでの過程を知れば、見方も変わると思います。苦労などという言葉で言い表せるものではない。それだけに上記のような心のエッセーが説得力をもつのでしょう。
この本も装丁がキラキラなので、今流行のスピ本かなと思いがちですが、中身は文春オンラインも真っ青な硬派のコラムです。
美輪明宏に興味のない人も大満足のルポルタージュ(?)です。
【コラム】 ブログと書籍の違い
2020年7月15日
ネットメディアの成長に伴い、わざわざ美輪さんの本を購入しなくても、似たような恋愛&生き方のエッセーはどこでも気軽に読めるようになりました。
その多くは無料で公開され、こうしたエッセー本の価値もだんだん薄れてきたように思います。
しかし、無料で公開されているブログやSNSと、書籍の違いは、構成を持って作られているかどうかだと思います。
書籍の場合、筆者がなぜこのような本を執筆しようと思ったのか、導入部があり、各章の説明があり、主旨が分かりやすいですね。
その点、ブログやSNSは部分だけが目につくので、作者がどのような意図を持ってその記事を書いたのか、非常に分かりにくいです。
たまたま目にした一記事だけで、作品(作者)の全体像を勝手にイメージし、誤解や曲解も少なくありません。
「自分の知りたい事だけ、無料で、手軽に」というのがネットの良さだと思いますが、反面、自分に都合のいい部分だけをつまみ食いする為、それ以上、知識やが深まることはありません。
これぞと思う一文に出会ったら、そこで満足してしまい、考えることも止めてしまいます。
その点、書籍は、共感する部分もあれば、これはどうかと首をかしげる箇所もあり、本一冊の中にも山あり、谷ありで、作者のいろんな面に触れることができます。
美輪さんの本も、突き詰めれば、同じ主張の繰り返しかもしれませんが、恋愛ひとつとっても、いろんな事例が紹介されているので、大いに刺激になります。
スマホで「恋愛 悩み どうしたら」と検索して、たまたま目についた一文に満足するのもいいですが、起承転結のある一冊の本から、人ひとりの主張をじっくり読み取るのもいい勉強です。
美輪さんの本も、さくっと読めるものが多いので(相談内容は地獄のように重いけど)、きょうみがあれば、一度は手に取ってみて下さい。
繰り返しになりますが、個人的には『愛の話 幸福の話』、ルポでは『オーラの素顔 美輪明宏の生き方』がおすすめです。
投稿が見つかりません。初回公開日 2008年11月22日