失恋すれば失敗なのか? 「いい恋」とは心から愛した実感

『恋愛』というと、「愛される」「結婚できる」みたいに、目に見えて成功するのが『いい恋』で、失恋や別れは『失敗』と思い込んでいる人が多いですが、恋が実って、結婚したところで、永遠に幸せが続くわけではないし、別れに終わったからといって価値がない、というわけでもないです。

【素敵な彼に出会うまで】に書いているように、恋愛の本当の醍醐味は、不満や淋しさ、嫉妬や焦りといった、様々な感情を通して、人との関わりを学び、女性としてどのように生きていくか、生涯のライフプランについて考えをめぐらせることです。

そうしたことを何も学ばず、また先々のことを考えもせずに、オトコ、オトコと、男漁りを繰り返しても、何の意味もありません。彼氏が10人、20人いようと、同じことです。

逆に、ただ一度の恋愛でも、たとえそれが別れに終わっても、心の底から「人を好きになってよかった」と思えたら、いい恋です。「こういう時に、こういう事を口にしてはダメなんだ」と分かったら、それだけ心が成長した証だし、そうした気付きは、仕事や今後の人間関係で必ず生きてきます。

その後の生き方がどうあれ、人生のどこかの時点で、「人を想いきり好きになった」「あの男とは泥仕合になったが、最後まで闘い抜いた」という実感があると、心の強さや人間的魅力が大きく違ってくるからです。

私の好きな『花の慶次(画・原哲夫 原作・隆慶一郎』というマンガに、戦国の定めにより、好きな女性と添い遂げることができなかった武士に対し、主人公の慶次が「結ばれるばかりが恋じゃないさ」と励ます場面がありますが、本当にその通りなんですね。

恋をして、交際が深まると、多くの女性が「この先、私たちはどうなるの」「彼は二人の将来をどれくらい真剣に考えているの」といった不安に駆られるものです。
中には結果を急ぎすぎる為に、同棲や結婚をほのめかし、それが原因で気まずくなってしまうカップルも少なくないでしょう。

それは多くの女性が「選ばれて、愛されること」に一番の価値をおいているからでしょう。

愛されたら自分に価値があると思い、愛されなければ無価値と感じる。

自分のプライドや将来の保障の為に、何が何でも相手の心を自分に向けさせよう、思う通りに運ぼうと、あれこれ策を仕掛けるから、男性も息苦しくなって、逃げ出すのではないでしょうか。

恋に結果ばかり追い求めると、自分自身はもちろん、相手の心も見失います。愛することより、成就することの方が目的になって、相手が悲鳴を上げていても、相手の背中に馬乗りになって、お尻を叩き続けるのです。

もし、あなたが、相手の気持ちよりも、自分の思い描く結果の方が大事に感じるなら、少し深呼吸して、恋愛の本当の意義について考え直してみませんか。

相手はあなたと付き合って、本当に幸せでしょうか。

あなたは良くても、相手は困っていませんか?

相手を不幸にする恋愛は、あなた自身も不幸にします。

時には、別れた方がいいこともあります。

でも、真剣に考え抜いた末の結論であれば、それは決して敗北ではありません。

その過程で、あなたが人を思いやり、苦しいことにも打ち克つ心の強さを手に入れたなら、それは十分に価値があったといえるでしょう。

相手のことを思って、じっとすがりついていた手を離した時に、愛することの意味も分かると思います。

「いい恋」とは、「心から愛した」という実感です。

心から愛したという実感だけが、新しい幸せの扉を開くのです。

誰かにこっそり教えたい 👂
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