文学・哲学– category –
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美輪明宏のおすすめ本 『愛の話 幸福の話』『強く生きるために』『地獄を極楽にする方法』など
厳しくも愛のこもった言葉で若い女性にも人気のある美輪明宏のの著書。代表作『愛の話 幸福の話』『地獄を極楽にする方法』『強く生きるために』など目次と感想を掲載。本選びの参考にどうぞ。 -
子供向け ファストフード解説本『おいしいハンバーガーのこわい話』 何を食べ、どう生きるか
世界を席巻するファストフードのフランチャイズ方式はどのように誕生したのか、ハンバーガーやチキンナゲットの肉は何をどのように加工しているのか、事実を淡々と語り、「それでもハンバーガーを食べ続けますか?」と問いかける良書。アメリカの食生活と産業を取り巻く社会問題を分かりやすく紹介。 -
渡辺淳一の本当の名作 ~『パリ行最終便』『メトレス(愛人)』『化身』『わたしの女神たち』etc
医師としても優れた観察眼の持ち主であった渡辺淳一のおすすめエッセーや小説を紹介。 -
人間が大事なのか、商品が大事なのか ~ 共産主義思想が誕生した歴史的背景 人と思想『マルクス』小牧治
マルクスの思想の真髄は労働者が資本主義社会における立ち位置を理解し、高い社会意識をもって仕事に取り組むこと。労働者が人として尊重され、各自の能力が社会に活かされる点にある。私たちは日常のささやかな改革を行うことで、自身も周りも幸福にすることができる。それが革命やイデオロギーよりも大切なマルクスの願いである。 -
『ツァラトゥストラ』で読み解く ニーチェの『永劫回帰』と『自己超克』
難解と言われるニーチェの『永劫回帰』も「海と太陽」に喩えれば分かりやすい。自己を肯定し、意思もって生きることの大切さを説いたニーチェの生の哲学の集大成を分かりやすく解説しています。 -
熱意なくして道は開けず 植村直己『青春を山に賭けて』
五大陸最高峰を制覇し、日本人で初めてエベレスト登頂に成功した冒険家・植村直己氏の自伝を紹介。日本国民に愛された冒険家の素顔はシャイで、ひたむきで、大変な努力家だった思い出と併せて。 -
人は労働を通して社会的存在になる ~カール・マルクスの哲学
人間は労働を通して社会的存在になる。社会的存在とは、自分一人の世界の中ではなく、人々との交流の中に生きているということである。労働者革命の一大潮流を生み出したカール・マルクスの名言を紹介。今マルクスを読むべき理由や思想についてのコラムです。 -
カジミェシ・スモーレンの序文より ~アウシュヴィッツ強制収容所について
カジミェシ・スモーレンの序文より ~強制収容所について カジミエシュ・スモーレン(1920年4月19日~2012年1月27日)は、大事に世界大戦中のアウシュヴィッツ強制収容所のポーランド政治犯で、戦後は、アウシュヴィッツ・ビルケナウ国立博物館の館長として尽力された方です。 公式サイトのプロフィールより。 https://www.auschwitz.org/en... -
ウェーバーの言葉 ~政治家とは「それにもかかわらず!(ダンノッホ)」と言い切る自信のある人間
現実の世の中が――自分の立場からみて――どんなに愚かであり卑俗であっても、断じて挫けない人間。 どんな事態に直面しても「それにもかかわらず!(ダンノッホ)」と言い切る自信のある人間。 そういう人間だけが政治への『天職(ベルーフ)』を持つ。 ウェーバー『職業としての政治』より 『政治』というと、みな、特別なものを思い浮かべま... -
アルトゥール・ランボーの詩集 『地獄での一季節(篠沢秀夫・訳)』より
詩集『地獄での一季節』について アルトゥール・ランボーの訳詩と言えば、小林秀雄の『地獄の季節 (岩波文庫)』がよく知られていますが、私の一押しは仏文学者の篠沢秀夫・訳による『地獄での一季節 Kindle版』。です。 篠沢氏も解説で述べているように、小林訳はあまりに思い入れが強すぎて、「俺様ワールド」みたいな世界観がとっつきにく... -
イソップ寓話『狐と鶴』 文化の違いと日本のお・も・て・なし
イソップ寓話集の『狐と鶴』といえば、「他人に意地悪をした者は、同じように意地悪をされる」という寓意で知られているけども、全文読めば、決してそれが主旨でないことが解る。 狐が油をたっぷり使った豆スープを平べったい石の皿に入れて、鶴を招待したが、鶴はご馳走になるどころか笑いものにされた。豆スープは液体で、鶴の細い嘴ではす... -
二度敗れた人に忠告する。三度目に火を求めぬように。『虱と農夫』イソップ寓話集
農夫が畠を耕していると、虱がこっそり咬みついた。二度までは耕作を止めてシャツの掃除をしたが、またも咬まれるので、再々仕事の手を止めなくてもよいように、シャツを火にくべた。私も二度敗れた人に忠告する。三度目に火を求めぬように、と。 -
政治の本質『三頭の牛とライオン』争いある所に
三頭の牛がいつも並んで草を食んでいた。ライオンがこれを捕まえてやろうと狙っていたが、三頭一緒では勝ち目がない。陰険な言葉と讒言で衝突を誘い、仲間割れさせてから、一頭ずつ切り離して、易々と平らげた。争いの影には勝者以上の利益を得ようとする狡猾な存在がある。 -
仕事の良し悪しはパートナーで決まる ・ 能力よりも出会い運 ~イソップ寓話『炭屋と洗濯屋』
炭屋と洗濯屋が無理に一緒に働けば、どれほど綺麗に仕上げた洗濯物も真っ黒になる。どれほど能力があっても、成功するか否かは、職場の人間関係や出会い運が大きく左右されるという喩え。 -
大層な空理空論を吐くくせに、人間として当たり前のことができない『天文学者』~イソップ寓話より
「ねえ、先生。空のものは見ようとなさるのに、地上のものは見ないんですかい」大層な空理空論を吐くくせに、人間としてあたり前のことができないような連中にこの話は適用できる。イソップ寓話の有名なエピソードより。 -
詐欺師は他人にも詐欺行為を勧める イソップ寓話『尻尾のない狐』
なぜ尻尾のない狐は、尻尾の価値を否定し、他人にも尻尾がない事を勧めるのか。それは尻尾のない狐が増えた方が自分に都合がいいからである。同じ理屈が世間でもまかり通っていないだろうか。尻尾の価値を全否定する主張は要注意である。 -
扇動政治家は祖国を内紛へと誘導する時、最も力を発揮する『水を打つ漁師』イソップ寓話集より
「しかし、こうやって川をかきまぜないと、俺さまが飢え死にせにゃならん」このように国の場合でも、扇動政治家は祖国を内紛へと誘導する時、最も力を発揮するのだ。ジョン・レノンのイマジンと併せて。 -
安逸な日常を疑え 『隣同士の蛙』イソップ寓話集より
隣同士の蛙が二匹、一匹は深くて道からも遠い沼に、もう一匹は道にできた小さな水たまりに住んでいた。沼の蛙がもう一方に、自分の側へ引っ越して来て、もっと楽しく安全な暮らしをするように、と勧めたが、こちらは、住み慣れた場所から離れがたい、と言って従おうとしなかった。そしてとうとう、通り過ぎる車に轢き殺されてしまった。 -
村岡花子エッセイ集『美しく生きるために』 ~自分の美学を貫くこと
『赤毛のアン』や『フランダースの犬』の翻訳者として名高いる村岡花子氏のエッセイ集『美しく生きるために』から、印象に残った名文を紹介しています。 -
人は二度生まれる。一度目は存在する為に。二度目は生きる為に。
ジャン・ジャック・ルソーの名著『エミール』の「わたしたちは、いわば、二回この世に生まれる。一回目は存在するために、二回目は生きるために」の名言にまつわるコラムと十八歳の旅立ちをテーマにした小説の抜粋。