怒りをコントロールして生き上手になろう ~怒りの表明は自尊心アップに繋がる

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怒りっぽくなっている人へ

このページを開いたあなたは、夫や恋人に対して怒っています。

あなたはとっくに、自分が怒っていることに気がついているかもしれません。しかし、もし自覚していないようなら、忠告しておきます。あなたは、彼に対して怒っています。でも、夫に対してカンカンに腹を立てて、「どうしてこんな人と結婚したんだろう?もっとマシな人と一緒になればよかったわ」と、ぼやいたところで、何の役にも立ちません。

ですから、まず最初に、自分が何に怒っているのかをはっきりさせましょう。それを紙に書き出すのもいいでしょうし、なぜそんなに怒っているのか、その理由を誰かに打ち明け、話し合ってみるのもいいでしょう。

自分があることに対して腹を立てているような気がしても、実際に怒りを覚えているのは、まったく別のものである場合もありますから、よく考えてみましょう。カーッと頭に血がのぼり、これ以上自分の感情をコントロールできそうにもないと感じると、私たちはほかのことを考えようとします。自分が本気で腹を立てていることはひとまず脇に置き、もっと気楽な問題、取るに足りないようなことを一大事のようにとらえ、ほんとうの問題から逃げようとするのです。というのも、自分の怒りにばかり気をとられていると、怒っているのがだんだんむなしくなり、しだいに無力感に襲われてくるからです。

しかし、すべての怒りは正当化できることをお忘れなく。他人の賛成など得られなくても、あなたが怒りたいのなら、自由に憤慨していいのです。怒りの感情を持たないようにすることなどできません。

「私は怒ってなんかないわ」と否定するのは簡単ですが、それでは事実に目をつぶっていることになります。あなたは自分が怒っていることを隠しているだけなのです。

このままでは、怒りは表面に出ない傷となって深く残り、やがては化し、いずれは愛する人との関係を壊してしまいます。ですから、自分が怒っていることを認め、誰にも迷惑をかけないやり方で発散させてください。

手紙に怒りをぶちまけ、ポストに入れずに燃やしてしまうのもいいでしょう。クッションや椅子を誰かに見立てて、大声で罵倒するのもいいでしょう。ただし、自分の怒りに誰かを巻き込んでいるのなら、いますぐやめてください。

怒りはあなただけのものです。他人を巻き込むと、後悔することになります。

「自分は怒ってなどいない」と思い込み、怒っているのは相手のほうだと決めつけている人もいるかもしれません。しかし、それは違います。たしかに彼も多少は怒っているのかもしれません。

しかし、本気で怒っているのは、あなたのほうなのです。

出典 :怒りをためないようにしよう ~怒りっぽくなっている人へ 『恋に揺れるあなたへ 56の処方箋』より 『恋に揺れるあなたへ 56の処方箋』より

怒りも上手に伝えれば、生き上手になる

怒りというのは、恐ろしいものです。

どれほど優秀な人でも、怒りのひと言で、キャリアが消し飛ぶこともあります。

しかも、抑えが効かず、時間が経ってから、自己嫌悪や自責の念に囚われるので、ますます自分を追いつめます。

そのストレスから、また怒りを爆発させ、他人を傷つてしまう、治療の難しい心の毒です。

しかしながら、怒りを自覚して、コントロールする術を学べば、生き上手になります。

悪いのは、抑えの効かない自分自身であって、怒りそのものが人間を滅ぼすわけではないんですね。

また、怒りを恐れるあまり、自分をごまかすのも、健康を害する原因になります。

交際相手に罵倒されて、心が傷ついているのに、「わたしは怒っていない。あなたの気持ちも理解できる」などと、自分で自分に言い聞かせていたら、しまいに何が問題か分からなくなり、相手の言いなりになってしまいますね。

罵倒されたら、まずは怒りを表明する。「そんなこと言われたら、心が傷つく」とはっきり相手に伝えましょう。その上で、相手が罵倒した理由も考えてみます。もしかしたら、相手もストレスまみれで、つい当たり散らしたのかもしれないし、あなたとの交際に強い不安を抱いているのかもしれません。だったら、話し合いの余地がありますし、あなたが本気で怒れば、相手も態度を改めるからです。

怒りをこらえて、あなたが一方的に我慢すれば、相手はあなたに何をしても許されるのだと勘違いして、もっと凄まじい暴力に走るかもしれません。それでも、怒りを表明しないでいると、自分自身を見失い、無気力な人形になってしまうと思います。

怒りを表明することは、自尊心を高めることにも繋がります。

怒りもまた、あなたの中の、尊い感情なのです。

Anger 怒りのパワーは状況改善の原動力になる

この章の原題は、Angerです。

angerには、「怒り」「立腹」「怒らせる」といった意味があります。  [ジーニアス英和辞典第5版]

怒りは、動物の本能に根ざすものであり、普段はおとなしい小型犬も、子犬が危険にさらされたら、猛然と吠えて怒ります。その勢いは、大型犬もたじたじとするほどです。

人間も、犬と同じ、怒りのパワーは、大切なものを守り、状況を改善する原動力にもなります。

周りに遠慮して、怒りをためこんだら、心を傷つけ、自尊心を貶めるようになります。

どうせ怒るなら、子犬を守る小型犬みたいに一所懸命に怒りましょう。

その勢いに負けて、獰猛なシェパードも去っていくかもしれません。

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